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【F1第8戦決勝の要点】小手先のルールいじりでモナコGPは救えない
2025年5月26日
追い抜きもなく、チェッカーフラッグまで延々と渋滞状態が続いた去年のレースの反省から、2025年F1第8戦モナコGPは2回のピットストップ(3セットのタイヤ使用)義務化の特別ルールを導入した。それによって、モナコGPは本来の魅力を取り戻せただろうか。
残念ながら、そうならなかったと僕は感じた。確かに終盤の首位ランド・ノリス(マクラーレン)と、必死に追い上げるシャルル・ルクレール(フェラーリ)の攻防は見応えがあった。レーシングブルズとウイリアムズがチームプレイに徹し、なおかつ片方のドライバーが一方的に犠牲になることもなく、2チームともダブル入賞を果たしたのも見事だった。
逆にメルセデスの2台、そして角田裕毅(レッドブル)は彼らの戦略の前に為す術もなく、入賞圏外でレースを終えた。セーフティカー(SC)が出ることを期待しながら周回を重ねたが、序盤のバーチャル・セーフティカー(VSC)、そしてところどころで提示された一瞬のイエローフラッグ以外はほぼ何も起きなかった。
残り1回のタイヤ交換を残して50周目に暫定首位に立ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)も、事情は同じだった。もし暫定首位を走るなかで赤旗が出れば、勝利が転がり込んでくる。その可能性に賭けたものの、何も起きずにファイナルラップにピットイン。スタートポジションの4番手から変わらず、表彰台には届かなかった。
終わってみれば上位4台の順位は、グリッド順と同じ。5位ルイス・ハミルトン(フェラーリ)以下も、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)のリタイアがなければ、入賞したドライバーの順位はほぼ変わっていない。つまり2025年のモナコGPは昨年同様、他車のミスやトラブル頼み、神頼みのレース展開だった。
抜けないモンテカルロでは、これは仕方のないことなのか。しかしそれを肯定してしまったら、モナコGPのF1での存在意義はなくなってしまう。実際、モナコGPを開催し続けることに疑問を呈する関係者も出てきている。
確かにモンテカルロ市街地コースは、他のどのサーキットよりも抜くのが難しい。それでもかつてのモナコGPでは、それなりに抜きつ抜かれつがあったと思う。一番の変化は、トンネルを抜けた先のヌーベル・シケイン(ターン10)でのオーバーテイクが、最近はすっかり見られなくなってしまったことだ。
トンネル内で接近し、シケインのブレーキングで前車を刺す。しかしグランドエフェクトカーとなった今のF1マシンではそこまで近寄れず、何より肥大化した今の車体では2台並んで突っ込んでいくのは到底不可能で、最近のドライバーたちは最初からあそこで仕掛けるのをあきらめてしまっているように見える。
F1マシンが全長も全幅もすっかり大きくなり、最低規定重量が30年前に比べれば200kg以上(!)も重くなってしまった弊害が、如実に表れたのがモナコGPだと言えるだろう。車体とパワーユニットが大きな変更を受ける来季以降も、マシンは劇的に小さく、軽くなるわけではない。2回ストップ義務化のような小手先のルールいじりでは、もはやモナコGPは救えないところまで来ていると思う。



(Text:Kunio Shibata)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 146 |
2位 | ランド・ノリス | 133 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 124 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 99 |
5位 | シャルル・ルクレール | 61 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 53 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 48 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 40 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 14 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 279 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 147 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 131 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 114 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 51 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 14 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 10 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 7 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

