最新記事
- アロンソのフィジオ、ファブリツィオ・ボッラ...
- F1カレンダー残留を望むイモラ。将来的な『サ...
- わずか10カ月で退任。アルピーヌF1ボスとして...
- マクラーレン、今年もメキシコシティGPのFP1...
- 印象的な一発の速さを見せた新人アントネッリ...
- キャデラックとの契約が噂されるペレス、アル...
- 【角田裕毅を海外F1解説者が斬る】フェルスタ...
- マイアミに登場した新キャデラックF1チーム(...
- 6戦目でラッセルを超えた18歳アントネッリ。...
- グランプリのうわさ話:トランプ関税でゼネラ...
- ピレリがメルセデスの協力のもと、2026年F1雨...
- フェルスタッペン、仮名でフェラーリGT3をテ...
わずか10カ月で退任。アルピーヌF1ボスとしてオークスが過ごした最後の3日間【F1チーム代表の現場事情】
2025年5月13日
大きな責任を担うF1チーム首脳陣は、さまざまな問題に対処しながら毎レースウイークエンドを過ごしている。チームボスひとりひとりのコメントや行動から、直面している問題や彼のキャラクターを知ることができる。今回は、オリバー・オークスが、アルピーヌF1チーム代表としての最後のグランプリ、F1マイアミGPをどう過ごしたかについて振り返る。
────────────────
F1グリッドに加わった最も新しいチーム代表が、最近チームから離脱した。F1マイアミGP後に、オリバー・オークスがアルピーヌF1チーム代表の職を辞したのである。
マイアミでオークスがストレスの多い週末を過ごしていたことは分かっていたものの、彼がこれほど早くチームを去ることになるとは、誰も思っていなかった。
オークスは、昨年7月にフラビオ・ブリアトーレによってチーム代表として雇われ、初めてレースで職務に就いたのは、8月下旬のオランダGPだった。そのころからアルピーヌはサーキットにおいてより安定した運営をするようになり、コンストラクターズ選手権でハースを破り6位を獲得、シーズンを非常に良い形で締めくくった。

今年もその再現が期待されていた。実際、バーレーンでのプレシーズンテストの際には、アルピーヌの競争力は非常に高そうに見えたのだ。しかしシーズン開幕後、アルピーヌはすべてのサーキットで優れたパフォーマンスを発揮したわけではなく、今年の最初のポイントを獲得したのは、第4戦バーレーンでのことだった。
ジェッダでもさらにポイントを得られるはずだったが、ピエール・ガスリーはレースのオープニングラップで角田裕毅と接触、両者はトップ10に位置していたにもかかわらず、リタイアに終わった。
マイアミに向けて楽観的な要素はあった。しかし、オークスは、フロリダに到着するやいなや、今年何度も繰り返された質問に直面することになった。
ジャック・ドゥーハンの将来は、常に憶測の中心となっており、アルピーヌのリザーブドライバーとしてフランコ・コラピントが控えていることによって、新人ドゥーハンには大きなプレッシャーがかかっていた。コラピントが昨年ウイリアムズで見せた力強いパフォーマンス、そして彼がアルゼンチンからもたらす多額の支援を考慮し、アルピーヌはコラピントをレギュラードライバーとして起用することを検討していたのだ。

今年の1月の段階からすでに、ドゥーハンにとってマイアミが重要なグランプリになると考えられていた。複数の情報筋が、アルピーヌがこのタイミングでドライバーラインアップに関する決定を下す可能性があると示唆していたため、マイアミの金曜日、オークスには、ドゥーハンの将来についての質問が投げかけられ、彼はこれをうまくかわす必要に直面した。
コラピントがイモラでドゥーハンに代わって起用されるという報道について尋ねられた時、「その質問が来ると思っていたよ……」とオークスは答えた。「私もその報道は見た。あれは、カメラに映っていないところで、あるアルゼンチンのスポンサーが、フランコがいつ乗るかということに関する自分の見解を述べたにすぎないと思う。今週の日曜日にも彼がマシンに乗ることを望んでいるアルゼンチン人は、たくさんいるに違いないんだ」
「我々としては、チームとして、そのような話は単なる雑音にすぎないということをかなりオープンにしてきた。ジャックは良い仕事を続ける必要がある。しかし、憶測が常に存在するのは自然なことだ」
イモラでもドゥーハンがマシンに乗るかどうかを確認するよう求められた際、オークスは巧みな回答を返した。
「今日の時点では、ジャックがピエールとともに我々のドライバーだ。そのことは、これまでかなり明確にしてきた。我々は常に評価を行っているが、今日時点では、それが現状だ」
もちろん、「今日時点で」ということは、状況が翌日に変わる可能性があることを意味しており、オークスが嘘をついていることにはならない。彼は“評価”を行っているとも言及しており、その発言の後に週末のセッションが残されていた。
直後に行われたスプリント予選では、ドゥーハンは、コースに送り出されたタイミングのせいでSQ1で敗退し、チームに対して激怒した。オークスはその問題にチーム内で対処しなければならなかったが、日曜日までメディアに話す機会がなかったため、外部から質問攻めにされる事態を回避することができた。
土曜日には、ドゥーハンが初めて予選でガスリーを上回ってみせた。しかし日曜決勝では、1周目にリアム・ローソンとの間に接触が起きたことで、リタイア。レース後のメディア対応でまたもや質問攻めに遭う可能性が高まったオークスだが、移動プランの変更により会見は中止となり、彼はレース直後にサーキットを去った。

この時点で、オークスがアルピーヌを離脱することになるとは、誰も考えていなかった。しかしその48時間後に辞任の発表があり、さらにその1日後、アルピーヌは、イモラでドゥーハンに代えてコラピントを起用することを発表した。
マイアミの週末の早い段階、あるいはシーズンの早い段階からのオークスの発言を振り返ると、ドライバー交代の可能性について彼は以前から予見していたと感じられる。そうであれば、ガスリーのチームメイトが変わることだけを理由に彼が辞任したとは考えにくい。彼の離脱の裏には、ドライバーラインアップ以上の重大な問題がある可能性がきわめて高いだろう。
(Text : Chris Medland)
関連ニュース

1位 | オスカー・ピアストリ | 131 |
2位 | ランド・ノリス | 115 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 99 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 93 |
5位 | シャルル・ルクレール | 53 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 48 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 41 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 30 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 14 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 246 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 141 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 105 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 94 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 37 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 14 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 8 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 7 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

