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0.168秒差の10位入賞。回生エネルギーを「残りの周回数でちょうど使い切るよう」に使用【角田裕毅F1第6戦分析】
2025年5月5日
2025年F1第6戦マイアミGPのレース序盤、9番手を走行していた角田裕毅(レッドブル)は、27周目にタイヤを交換するためにピットロードに入った。ピットレーン内の制限速度は時速80km。そのため、角田はピットレーン入口で減速するが、ブレーキをわずかにロックさせてしまう。その結果、角田は制限速度を時速5.6km上回ってピットレーンに進入してしまった。
この事実はレースコントロールで記録され、レース審議委員会は5秒のタイムペナルティを角田に科した。

角田にとって不運だったのは、ピットストップした直後にバーチャルセーフティカー(VSC)が入ったことで、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)に逆転されて事実上10番手に下がったことだった。
38周目に前を走るドライバー全員がピットストップを済ませると、角田は10番手となったが、11番手のアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)との差は約4秒しかなかった。
ふたりがこのままフィニッシュすると、5秒が加算される角田はハジャーに逆転され、11位になってしまう。残り19周、角田はハジャーとの差を5秒以上に広げようと、必死に逃げる。しかし、ハジャーも諦めない。そこで角田は差を広げようと回生エネルギーを最大限利用したモードを使用したいとチームに無線で伝える。

ところが、チームは角田の要求を受け入れずに、別のモードを提案する。ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎(トラックサイドゼネラルマネージャー)はこう説明した。
「バトルをしている場合は、オーバーテイクポイントで回生エネルギーを一気に使うメリットはありますが、一気に使うと次の周に回生エネルギーが使えなくなるので、結果的にペースが遅くなります。裕毅の場合は時間との戦いなので、貯蔵しているエネルギーを一気に使うのではなく、残りの周回数でちょうど使い切るよう、毎周少しずつ使っていったほうが結果的に早くフィニッシュすることができます」
38周目に3.962秒だったハジャーとの差は、じりじりと広がり、44周目には5秒以上に広がった。しかし、ハジャーも食い下がり、ふたりは5秒前後を行ったり来たりしたまま最終ラップを迎えようとしていた。
4.906秒差で最終ラップへ突入したふたり。セクター1でその差を5秒以上に広げると、セクター2とセクター3でミスのない走りで、5秒以上の差をキープしたままチェッカーフラッグを受けた。その差はわずか5.168秒。5秒を加算された角田は、0.168秒差で10位に踏みとどまった。

「ペース的にはそんなによくはなかったですが、5秒ペナルティを受けてから、ずっとプッシュしていました。5秒のギャップを維持するのは大変でしたが、やるべきことをやり、ペースを最大限に引き出しました。ペースには満足していませんが、ポイントを獲得できたことはうれしく思います」
土曜日のスプリントに続いて、日曜日の決勝レースでもポイントを獲得した角田。「もう少し、(ポイントが)欲しかった」と角田は悔しがったが、レッドブルで初のスプリント・フォーマットで行われたグランプリで、ふたつのレースを最後まで走り切った経験は今後の糧になるはず。本人が思うほど、悪くない週末だったと思う。

(Text : Masahiro Owari)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 131 |
2位 | ランド・ノリス | 115 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 99 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 93 |
5位 | シャルル・ルクレール | 53 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 48 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 41 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 30 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 14 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 246 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 141 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 105 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 94 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 37 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 14 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 8 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 7 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

