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「最低限ラップをまとめ、前進できた」課題だったQ3での自己ベスト更新。代表も“慣れ”を評価【角田裕毅F1第6戦展望】
2025年5月4日
激しい雨が降り、レコノサンスラップでシャルル・ルクレール(フェラーリ)がクラッシュするなかでスタートが切られた2025年F1第6戦マイアミGPのスプリント。金曜日のスプリント予選で18番手だった角田裕毅(レッドブル)は、RB21のセットアップを変更し、ピットレーンからスプリントに出走する決断を下した。
レースがウエットコンディションからドライコンディションに変わるタイミングで早めのドライタイヤへの変更が功を奏した角田は、10番目にフィニッシュを受けた後、ピットレーンでアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)と接触事故を起こしたチームメイトのマックス・フェルスタッペンに10秒ペナルティが科されていたために、9位に浮上。
レース後、4番手でフィニッシュしたアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)はセーフティカー中の車間距離違反が認められ、7番手でフィニッシュしたリアム・ローソン(レーシングブルズ)はフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)との接触事故を起こし、8番手でフィニッシュしたオリバー・ベアマン(ハース)はアンセーフリリースを犯したとして、それぞれタイムペナルティが科せられた。角田はさらに3つポジションを上げて、正式な結果は6位となった。

ただし、この日の角田にとって、最大の課題は予選だった。レッドブルに移籍後、角田はバーレーンGPとサウジアラビアGPでQ3に進出しているが、その2度のQ3進出ではQ2よりもタイムが伸びず、課題を露呈していたからだ。
「Q1、Q2と段階的にペースを上げていき、Q3ではさらに一段階ギアを上げなければならないんですが、そのQ3ですべてをまとめきれていません」
原因は、マシンの限界の見極めだ。角田は次のように説明する。
「RB21は予選で100%限界まで攻めたときに、初めて真の特性を見せるんです。限界までの2%に近づくと、それまでとはまったく違う反応となり、まだその特性を完全には予測できていません。そこが難しいポイントです」

前戦サウジアラビアGPの予選で角田はQ3の最後のアタックでプッシュしすぎて、ターン4でスナップ・オーバーステアが出て、大きくロスして8番手に終わった。残り2%で見せるRB21の真の姿にいかに対応するのか。角田にとって、マイアミGPでの課題は予選でQ3に進出することではなく、Q3の最後のアタックでいかにRB21を手懐けて、ラップをまとめることができるかだった。
果たして、マイアミGPの予選で角田はその課題を克服した。結果だけを見れば、10番手は前回のサウジアラビアGPの8番手よりもふたつポジションは低い。だが、過去2戦はいずれもQ2のタイムをQ3で上回れなかったのに対して、マイアミGPではQ1からQ2にかけて約コンマ3秒タイムアップし、Q3ではQ2の自己ベストの1分26秒959を1000分の16秒更新して1分26秒943を記録した。
「悪くないラップだったと思います。サウジアラビアのときはQ3に入ってペースをさらに上げようとしたら、突然予測不能な動きに戸惑い、ラップをまとめることができませんでしたが、今回は最低限まとめることはできたという点で前回から前進はできたと思います」(角田)

もちろん、チームメイトのフェルスタッペンは角田よりもコンマ7秒以上も速いタイムでポールポジションを獲得しており、角田はまだRB21を限界までプッシュできていないことは事実だ。ただし、いま角田に求められるのはフェルスタッペンを追うことではなく、RB21を知ること。そのためには、100%を超えてマシンにダメージを与えるなどして、走行時間を削ることは決してあってはならない。
クリスチャン・ホーナー代表もその点をしっかりと評価した。
「ユウキとっても今日はポジティブな1日となった。スプリントでは18番手スタートから追い上げて、他者のペナルティもあり、最終的に6位となった。その後行われた予選ではQ3に進出した。Q3では少しオーバードライブしてしまったものの、徐々にマシンに慣れてきている。彼は今日いい仕事をしたと思う」
フェルスタッペンとのタイム差も以下のように徐々に詰まっている。
・第4戦バーレーンGP:+0.880秒
・第5戦サウジアラビアGP:+0.910秒
・第6戦マイアミGP:+0.739秒
日曜日もマイアミは雨が降る可能性が高い。最後尾から6位に入賞した角田にとって、10番手からのスタートは決して悪くはない。

(Text : Masahiro Owari)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 99 |
2位 | ランド・ノリス | 89 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 87 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 73 |
5位 | シャルル・ルクレール | 47 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 38 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 31 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 20 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 188 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 111 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 89 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 78 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 25 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 8 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 6 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

