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3つの史上最年少記録を塗り替えたアントネッリ。謙虚さも兼ね備え、鈴鹿で深めた自信【ルーキー・フォーカス/F1第3戦】
2025年4月9日
今年のF1第3戦日本GPでは、ある記録が更新される可能性があり、メルセデスのルーキードライバーであるアンドレア・キミ・アントネッリの走りに注目が集まっていた。その記録とは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2016年のスペインGPで打ち立てた18歳228日というF1史上最年少勝者の称号だ。
今シーズンのF1はマクラーレンが開幕2戦を制し、3戦目の日本GPでも好調な走りを披露。アントネッリが実力で優勝できる可能性はあまり高くなかった。ただし鈴鹿では、アントネッリにはもうひとつの記録更新がかかっていた。
それはフェルスタッペンが2016年のスペインGPで同時に樹立したF1史上最年少での表彰台獲得だった。2006年8月25日生まれのアントネッリにとって、日本GPの決勝レース当日の4月6日は18歳224日目。もし、表彰台に立てば、フェルスタッペンの記録を4日抜く。

デビュー戦となった開幕戦オーストラリアGPでは、雨のなかの荒れたレースで4位入賞を果たしているアントネッリにとって、表彰台は決して不可能な目標ではなかった。しかし、今年の日本GPは初日からランオフエリアの芝生が燃えるなどして赤旗が繰り返し出され、初走行組にとっては厳しい週末となった。
また本来であれば、アントネッリは昨年の12月に、鈴鹿サーキットで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権の公式テスト/ルーキーテストに参加する予定だった。ところが、直前にアブダビで開催されたFIA F2の最終戦から体調不良が続いたため、メルセデスのヤングドライバー(YD)プログラムを統括するYDマネージャーのグウェン・ラグルーが大事をとって不参加の決定を下していた。
そのような不運が重なりながらも、アントネッリは焦ることなく、着実に鈴鹿を学んでいった。若くしてF1ドライバーになったにも関わらず、アントネッリが傲慢に振る舞うことはほとんどない。
「ボノ(ピーター・ボニントン/レースエンジニア)は素晴らしいサポートをしてくれたし、バルテリ(・ボッタス/メルセデスのサードドライバー)もたくさんのアドバイスをくれた」と周囲の助言に耳を傾ける謙虚さがある。

だが、初めての鈴鹿は甘くなかった。予選では鈴鹿名物のセクター1に手を焼いたアントネッリは6番手に終わった。
日曜日のレースも、ランス・ストロール(アストンマーティン)を除く19台が1ストップ戦略を採ったため、抜きどころがない鈴鹿でオーバーテイクすることは難しく、アントネッリはスタートポジションを維持するのが精一杯。6位でチェッカーフラッグを受けた。
しかし、このレースでアントネッリは史上最年少優勝と表彰台とは別の記録を達成していた。それはF1史上最年少でのラップリーダーとファステストラップだった。
コース上でのオーバーテイクがほとんどなかった今年の日本GPだが、上位5人と同様、ミディアムタイヤでスタートしたアントネッリは、上位5人が20周前後でピットインする中、31周目まで走行。ハードタイヤでスタートしたルイス・ハミルトン(フェラーリ)でさえ、30周目にピットインしていたことを考えると、アントネッリのタイヤマネージメント能力がいかに高いかがわかる。

ピットストップを31周目まで伸ばしたアントネッリは、22周目から10周に渡ってトップを走行。2016年のスペインGPでフェルスタッペンが記録したこれまでのラップリーダーの最年少記録を、アントネッリは4日更新した。
それだけではない。このレースでアントネッリは50周目に1分30秒965というファステストラップも記録。2016年のブラジルGPでフェルスタッペンが樹立した19歳44日の史上最年少記録を上回った。
このファステストラップは、同時に2019年にルイス・ハミルトン(メルセデス)が記録した1分30秒983を更新し、鈴鹿の決勝レースでのコースレコードにもなった。

こうした記録を達成し、初めての鈴鹿で、チームメイトのジョージ・ラッセルから1.3秒以内の差でフィニッシュしたにも関わらず、アントネッリはレース後も冷静さを失っていない。
「オーバーテイクできなかったけど、ドライビングでいろいろと学んだ。だから、次のバーレーンGPに向けて自信を深めることができたのが収穫だった」
物静かだが、着実にステップアップしている18歳のルーキーが、実力で表彰台に乗り、頂点に立つ日もそう遠くはないだろう。

(Text : Masahiro Owari)
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| 3/29(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
| 1位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 72 |
| 2位 | ジョージ・ラッセル | 63 |
| 3位 | シャルル・ルクレール | 49 |
| 4位 | ルイス・ハミルトン | 41 |
| 5位 | ランド・ノリス | 25 |
| 6位 | オスカー・ピアストリ | 21 |
| 7位 | オリバー・ベアマン | 17 |
| 8位 | ピエール・ガスリー | 15 |
| 9位 | マックス・フェルスタッペン | 12 |
| 10位 | リアム・ローソン | 10 |
| 1位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 135 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 90 |
| 3位 | マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム | 46 |
| 4位 | TGRハースF1チーム | 18 |
| 5位 | BWTアルピーヌF1チーム | 16 |
| 6位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 16 |
| 7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 14 |
| 8位 | アウディ・レボリュートF1チーム | 2 |
| 9位 | アトラシアン・ウイリアムズF1チーム | 2 |
| 10位 | キャデラックF1チーム | 0 |


