モナコ、ニュルブルクリンク、カナダと期待の高まる好走を見せながら、前戦インディアナポリスでは失意の結果に終わってしまったジョーダン・フォード。来るフランスGPではぜひとも再び好調の波に乗りたいところだ。
北米2連戦を終え欧州に戻ることは、経験の少ないジョーダンの二人のドライバーにとっては心強い。ツキに恵まれていないジョルジョ・パンターノは、少しでも慣れた地でF1に記録を残すチャンスがめぐってくることを願っている。
「ヨーロッパに戻って知っているトラックを走れるのはうれしい」とイタリア人のパンターノ。「マニ−クールでは去年F3000で優勝しているし、一昨年は2位だった。僕のドライビングスタイルに合ったサーキットのようだ。ここではいつもバランス良くリズムもつかめ、ドライビングを本当に楽しんできた。すごくテクニカルな高速コーナーのあるこのサーキットでは、すぐに限界点に及ぶことができそうだったから、F1でも同じように思えるよういい走りができればと願っている」
「2〜3戦マシントラブルが続いた後、カナダは欠場したから、何とかしなければと焦りもあるし是非ともいい結果が欲しい。今週末は初ポイントが取れたら最高なんだけど」
チームメイトのニック・ハイドフェルドもまた、このサーキットのファンらしい。
「マニ−クール・サーキットは、追い抜きがなく行列が続くイマドキのつまらないトラックだなどと言う他の多くの連中に比べたら、僕はかなり大好きなほうだ」と明かすハイドフェルド。「特に2つの高速シケインなど本当に楽しめる。今週末はこの前のレースよりもいいリザルトをぜひ残したい。ポイント獲得の好チャンスだっただけに完走できなかったことが残念だ」
チームの今季一番の目標はポイント獲得となっているが、チーム監督のエディー・ジョーダンは、かつてこのマニ−クールで予想外なリザルトを手にしたときのことを振り返る。
「マニ−クールへ行くたびに必ずあのことを思い出すよ。1999年にハインツ−ハラルド・フレンツェンが優勝したんだ。すばらしい思い出だね」と熱く語る彼。「あの優勝は全てがひとつになって得られたものだ。チームワーク、戦略、いいドライバー、それにあの車……そして、これらはすべてまた我々の手の内にできるものだ。ここで勝利について語り夢見ることもできるが、それよりも、ほんのわずかなポイントの加算のためにファクトリーで頑張り続ける仲間たちの懸命な作業に目を向けるべきだろう」