F1タイヤサプライヤーのピレリは、バーレーンでのF1合同テストの後、同地で2日間にわたり2026年用タイヤ開発テストを実施した。今回はアルピーヌとウイリアムズが協力し、初日にそれぞれ平川亮とカルロス・サインツが走った後、2日目にはポール・アーロンとアレクサンダー・アルボンが周回を重ねた。
初日同様、アルボンとアーロンは、2026年型マシンの空力特性を想定して改造された2023年仕様のマシンで走った。1日目のテストはいくつかのコンストラクションのC1コンパウンドで行われたが、2日目は同じコンストラクションのC1、C2、C3というハード寄りのコンパウンドが使用された。
F1プレシーズンテスト期間中とは異なり、タイヤテストが行われた3月2日と3日は好天に恵まれ、気温は24度、路面温度は38度まで上昇、アルボンとアーロンは非常に生産的な一日を過ごした。
アルピーヌのリザーブドライバーであるアーロンは、タイヤテスト用の改造が加えられた2023年型アルピーヌA523に乗り、130周を走行し、自己ベストタイムは1分35秒407だった。ウイリアムズ2023年型FW45をベースにしたマシンに乗ったアルボンは、120周を走り、自己ベストタイムは1分35秒667だった。
2026年の技術レギュレーションにより、マシンが得られるダウンフォースは減少、タイヤはフロントの幅が25mm、リヤの幅が35mm縮小され、直径も小さくなる。今回のテストのラップタイムは、2025年仕様のマシンが記録したタイムよりもかなり遅いものだった。
テスト終了後、ピレリのモータースポーツ担当ディレクター、マリオ・イゾラは、2日間のテストの成果に満足しているとコメントした。
「2026年型タイヤの開発において、またしても非常に有益な日だった。約2700kmを走行し、今後のプログラムに生かすための膨大なデータを集めることができた。開幕戦まで2週間を切った忙しい時期に、バーレーンのトラックでの滞在をさらに3日間延長してくれたドライバーとチームに心から感謝したい」
「サクヒールでは、このトラックの特性に合うように、最もハード寄りのコンパウンドを含む、さまざまなタイプのコンストラクションとコンパウンドの比較を続けた。現在、R&D部門が情報を慎重に分析しており、次世代マシン用にタイヤを継続的に改善できるよう、有用な指標を提供してくれるだろう」
シーズン開幕後は6週間に5戦というハードなスケジュールになっているため、ピレリのテストプログラムはこの間は休止される。次回の2026年用タイヤテストは、マイアミGPの直後、ヨーロッパシーズンがスタートする前の5月7日と8日にイギリス・シルバーストンで行われ、メルセデスが担当する予定だ。
(GrandPrix.com)