2025年のハースの予算は上限に到達へ。選手権7位の賞金とスポンサー収入により、オーナー個人の資金提供は不要に
2025年1月24日
ハースF1の小松礼雄チーム代表は、2025年はチームの誕生以来初めて、オーナーのジーン・ハースがチームに個人資金を注入する必要がなくなることを認めた。
この画期的な瞬間は、ハースがコンストラクターズ選手権で7位につけた強力な2024年シーズンによるもので、長期的な財政面での持続可能性に向けた大きな一歩が踏み出された。
2016年にF1グリッドに加わったこのチームは、一貫して小規模チームのひとつとして活動しており、ジーン・ハースの個人的なサポートに頼ることが多かった。しかし、予算上限の導入と商業的成功の高まりにより、チームは転機を迎えたと小松代表は説明した。
「今年は会社として初めて、ジーンが自己資金を投入する必要がない年です」と、小松代表は月曜日にメディアに語った。
「これまでは予算上限に達していませんでしたが、今年は到達します。したがって、予算上限内に確実に収まるようにするという別の課題があります」
■財務変革
この節目は、チームの長年にわたる着実な商業的成長を反映している。昨年のチャンピオンシップでの賞金とスポンサー収入の増加により、ハースは予算上限額で競争することが可能になった。これは、現在の時代において競争力を希求する、あらゆるF1チームにとって重要なベンチマークだ。
「ようやくここまで来られたのは素晴らしいことですが、考え方という点では同じことです。トラックサイドエンジニアリングと同様に、何が許容され、何を目指すべきかについて、全員の考え方を変える必要がありました」と小松代表は説明した。
「予算に関しても同じです。以前は、予算上限の範囲内であれば、資金があれば心配することなく使うことができました」
「今では私たちは予算上限内に収まるようにしなければなりません。つまりまったく違う考え方になるのです。ですが、競争力を持ちたいのであれば、それは最低限必要なことです」
小松代表は、この変化によってチームが「多くの目標を達成できた」と強調したが、その言葉は彼らの進歩を裏付けるものだった。
「ようやく多くの目標を達成しつつあるように感じます。TPC(Testing of Previous Cars)を開始し、予算上限を守り、利益を上げるのです」
「昨年の賞金やスポンサー収入などを考えると、今年はジーンが資金を投入する必要はないはずです。これは初めてのことです」
■効率的な運営、戦略的な支出
ハースの従業員数は約330人で、800人以上の従業員を擁する大手ライバルチームと比べると、グリッド上では依然として最小のチームだ。この規模の違いから、ユニークな運営モデルが生まれた。ハースは部品の製造を含む特定の機能を、フェラーリなどのパートナーに外注しているのだ。
「このアプローチにより、社内のリソースが限られているにもかかわらず、チームは競争力を維持することができます。いくつかのことは明らかですよね? マラネロや、外部での製造などもそうです」
「しかし、昨年はいくつかの改善を行いました。今年はさらなる改善を行うので、より効率的にならなければなりません」
「そうしたすべての想定の数値が設定されています。しかし現時点では、言ってみれば予測可能な将来である少なくとも今後数年間は、想定数値が不足しているとしても、私たちの持つ能力とリソースを考慮すればこれが最善の方法なのです」
ハースは、特定の部品を自社で製造するのではなく購入するという現在のモデルに依然価値を見出している。
「予算上限から差し引いた余分のお金を支払い、フェラーリから部品を購入する方がはるかによいのです。その点に関しては、まったく問題ないと思います」と小松代表は語った。
「一方で、時間とコストの両面で非効率的なビジネスの部分もあります。ですので、そうした部分を検討しているところです」
ジーン・ハースにとって、F1での10年に及ぶ旅は、ついに彼の投資が目に見える利益を生み出すところまで到達した。チームにとってこの財政的躍進は、単に運営上の節目を意味するだけでなく、チームの成熟度と安定した中団チームとしての可能性の象徴でもある。小松代表が指摘したように、現代のF1で競争力を維持するには基礎から始めるものだが、ハースの場合、そうした基礎はしっかりと確立されている。
この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています
(autosport web)
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5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 94 |
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7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 58 |
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