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F1 Topic:エンジンの使用計画に懸念。ノーポイント回避のため6基目の投入を決断したレッドブル&HRC/ホンダ

2024年11月2日

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がF1第21戦サンパウロGP金曜日のフリー走行で6基目のICE(内燃機関=エンジン)を投入した。これにより、フェルスタッペンは日曜日の決勝レースで5グリッド降格となる。


 なぜ、レッドブルとホンダ・レーシング(HRC)は、このタイミングでフェルスタッペンのエンジンを新しくしたのか。


 ひとつ噂されているのは、前戦メキシコシティGPでのトラブルだ。ただし、HRCの折原伸太郎(トラックサイドゼネラルマネージャー)は、その噂を否定した。


「メキシコシティGPのフリー走行の事象とは関係ありません。メキシコGPのトラブルはそもそもパワーユニットではなく、エンジンに空気を取り込む部分のエア漏れですので、メキシコシティGPで交換するために外した初日のパワーユニットも、2日目以降に載せたパワーユニットもどちらも問題はありません」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第20戦メキシコシティGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)


 問題がないのに、新しくした理由は何か。レッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は地元オーストリアのテレビ局にエンジンを新しくすることで、パフォーマンスの向上を狙うという趣旨の発言をしている。


 折原GMは新しいエンジンのほうが当然ピークパフォーマンスは上回るが、真の目的はパフォーマンスではないと語る。


「シーズン残り4戦で、ポイントを守り切るにはどうしたらいいのかを考えた場合、いまのエンジンでやりくりしたほうがいいのか、あるいは5グリッドダウンしてでも新しいエンジンを入れたほうがいいのかを、ずっとチームと話し合ってきました」

F1 Topic
HRCの折原伸太郎トラックサイドゼネラルマネージャー(写真左)


 フェルスタッペンのエンジンはカナダGPで投入した3基目が使用できなくなり、4基目をイギリスGPに投入。その後、ベルギーGPでペナルティ消化し5基目を入れていた。


 当初はプールアウトした3基目を除く4基のエンジンでシーズンを乗り切るつもりだったが、シーズン中盤からマクラーレンが躍進。終盤に入るとフェラーリにも先行を許すレースが続いている。こうなると、プールにあるエンジンを総出で活用しなければ、戦えない状況となった。


 しかし、ここである懸念が生じた。それはプールにある1基目のエンジンだ。これはオーストラリアGPのフリー走行で縁石に打ちつけた後、フロア交換とともに2基目に交換した。完全に壊れたというわけではないため、一応プールのなかにとどめていたが、じつはオーストラリアGP以降、一度も走らせていない。


「1基目はまだプールに入っているものの、(走らせた場合壊れる)リスクがあるため、いままで一度も使ったことがありません。今我々にとって最も痛いのはレースで0ポイントとなること。それを考えた場合、リスクのあるオーストラリアGPのエンジンをレースで使うのはやめておこうというのが、今回の新エンジン投入の理由にもなっています」


 なお、1基目を金曜日用のエンジンとして走らせることはできなかったのかという指摘もあるが、F1では2022年から『カバーズ・オン』というルールが始まったことで、ガレージ内での作業時間が大きく制限されており、以来、どのチームも事実上金曜日のセッション後にパワーユニットを交換する時間がないため、いわゆる『金曜日エンジン』を走らせることは行っていない。


 メキシコシティGPを終えて、ドライバーズ選手権でのフェルスタッペンとランド・ノリス(マクラーレン)の差は47点。4つのレースと2つのスプリントをノリスがすべて優勝してファステストラップを獲得しても、フェルスタッペンがすべて2位なら34点しか差は縮められない。


 しかし、もしひとつでも決勝レースで無得点に終わると逆転されてしまう。絶対に決勝レースでのリタイアだけは避けたい。それがレッドブルとHRCがサンパウロGPでフェルスタッペンのマシンに6基目を投入した理由だった。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第21戦サンパウロGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)



(Masahiro Owari)


レース

11/1(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
11/3(日) スプリント 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
11/3(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※サンパウロGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン393
2位ランド・ノリス331
3位シャルル・ルクレール307
4位オスカー・ピアストリ262
5位カルロス・サインツ244
6位ジョージ・ラッセル192
7位ルイス・ハミルトン190
8位セルジオ・ペレス151
9位フェルナンド・アロンソ62
10位ニコ・ヒュルケンベルグ31

チームランキング

※サンパウロGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム593
2位スクーデリア・フェラーリ557
3位オラクル・レッドブル・レーシング544
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム382
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位BWTアルピーヌF1チーム49
7位マネーグラム・ハースF1チーム46
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム44
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
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第22戦ラスベガスGP 11/23
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