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【F1第20戦展望】オールラウンダーぶりを見せるフェラーリ。ハースとRBのアプローチの違い

2024年10月26日

 2024年F1第20戦メキシコシティGPの初日。60分間のフリー走行1回目(FP1)は2度の赤旗中断、そして90分間に延長されたFP2は来シーズン用のピレリタイヤのテストに大部分の時間を割かれた上に、ジョージ・ラッセル(メルセデス)のクラッシュによりFP2でも赤旗中断があった。


 それゆえに、各チームの勢力図、力関係がいつも以上に見えにくいかといえば、必ずしもそうではない。特にFP2は、周回時の路面コンディションはほぼ同じ、搭載燃量も全車同じに決められた(5周のショートランは20kg、12周のロングランは100kg)ことから、図らずもパフォーマンスの違いがより浮き彫りになったのだ。


 特筆すべきは、フェラーリのオールラウンダーぶりだ。FP1はカルロス・サインツが2番手、ロバート・シュワルツマンにシートを譲ったシャルル・ルクレールが復帰したFP2はサインツが1分17秒699でトップタイム、ルクレールも0.18秒落ちで4番手につけた。


 ふたりはその後のロングランでも、ともに1分21秒台前半で周回を重ねた。メキシコシティGP開催直前の会見でルクレールが「ここで僕たちが速くない理由はない」と語っていたが、その自信を初日から裏付けたかたちだ。


 一方で前戦アメリカGPの雪辱を期すランド・ノリス(マクラーレン)は、一発のタイムこそルクレールから僅差の5番手につけたが、ロングランは1分21秒台後半。2番手タイムを叩き出したオスカー・ピアストリ(マクラーレン)はさらにロングランが遅く、1分22秒台がなかなか切れなかった。


 そしてレッドブルは、マックス・フェルスタッペンがFP1からパワーユニット関連の不具合を訴え、FP2はわずか4周、計測周回なしのノータイムに終わった。サインツから0.7秒落ちで9番手のセルジオ・ペレス(レッドブル)は、1分22秒台前半というペースでロングランでもピリッとしたところがなかった。レッドブルが明日以降、フェラーリとの大差を挽回できるかは微妙なところだ。

2024年F1第20戦メキシコシティGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2024年F1第20戦メキシコシティGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)


 一方、中団勢ではRBとハースが速さを見せた。


 RBは角田裕毅が2回のフリー走行で、いずれも3番手。ここがほぼ初体験(2022年にFP1を出走)のリアム・ローソンも9、10番手と、2台がトップ10に入る速さを見せた。対するハースもニコ・ヒュルケンベルグがFP1で5番手、FP2ではケビン・マグヌッセンが6番手タイムだった。


 ちなみにRBとハースの区間タイムと最高速を比較すると、両チームのアプローチの違いが浮き彫りになる。特にFP1が顕著なのだが、最高速はヒュルケンベルグが351.1km/hで最速。対する角田の最高速は339.1km/hで20台中最下位だった。


 逆に区間タイムでは、低速区間のセクター3での角田はトップのサインツから0.014秒差の2位。ヒュルケンベルグは0.4秒遅い17番手だった。ロングランでのタイヤの持ちが課題のRBは、ダウンフォースをできるだけ付けるセッティングだった。逆にハースは、コース上でのオーバーテイクを重視した。


 ただしFP2では両チームとも、RBのふたりが最高速を伸ばし、ハースはセクター3の区間タイムを縮めていることから(特にマグヌッセンは0.6秒以上短縮した)、極端なセッティングからは少し戻したようだ。


 前戦アメリカGPでハースにコンストラクターズ選手権6位の座を奪われたRBだが、2ポイント差は十分に射程距離内。この週末も両者が、激しいポイント争いを繰り広げることになりそうだ。

2024年F1第20戦メキシコシティGP ケビン・マグヌッセン(ハース)
2024年F1第20戦メキシコシティGP ケビン・マグヌッセン(ハース)

2024年F1第20戦メキシコシティGP 角田裕毅(RB)
2024年F1第20戦メキシコシティGP 角田裕毅(RB)



(柴田久仁夫)


レース

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フリー走行2回目 結果 / レポート
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予選 結果 / レポート
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ドライバーズランキング

※アブダビGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン437
2位ランド・ノリス374
3位シャルル・ルクレール356
4位オスカー・ピアストリ292
5位カルロス・サインツ290
6位ジョージ・ラッセル245
7位ルイス・ハミルトン223
8位セルジオ・ペレス152
9位フェルナンド・アロンソ70
10位ピエール・ガスリー42

チームランキング

※アブダビGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム666
2位スクーデリア・フェラーリ652
3位オラクル・レッドブル・レーシング589
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム468
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム94
6位BWTアルピーヌF1チーム65
7位マネーグラム・ハースF1チーム58
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム46
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー4

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
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