F1サーカスは今週カナダに飛び、北米2連戦を迎える。このシーズン第8ラウンドを前にBMWウイリアムズF1チームは先週、シルバーストンとモンツァに分かれてテストを実施した。
ファン−パブロ・モントーヤとラルフ・シューマッハー、それにチームの公式テストドライバーであるマルク・ジェネとアントニオ・ピッツォニアが集中的なスケジュールをこなし、3日間で計3,629kmを走りきった。
「チームはシルバーストンとモンツァの2つのトラックでテストを行い、所属の全ドライバーがFW26の進行中の開発プログラムに貢献した」と、ウイリアムズF1テクニカルディレクターのサム・マイケル。「モンツァではラルフがブレーキ、タイヤ、空力のテストを、そしてシルバーストンではトラクションコントロール、タイヤ、セットアップ作業に専念し、ファン−パブロ、マルク、アントニオが分担作業を行った」
モントーヤは先のヨーロッパGPでは、僚友ラルフ・シューマッハーとスタート時に接触するなど苦戦を強いられた。それでも何とか巻き返し8位でゴール、1ポイントを獲得した。次のレースではこれ以上の結果をと望んでいる。
「また連戦になるが、今度はヨーロッパではないから、参戦する誰にとっても一層たいへんになる」とモントーヤ。「シルバーストンとモンツァでテストをするなど次の2レースのために僕らは本当にハードな仕事を続けている。カナダもアメリカもパワーと最小ダウンフォースが求められるトラックだが、他チームが去年より改良してきても、BMWはまだまだ引けを取らず十分にいけると思う」
「BMWウイリアムズF1チームは、ジル・ビルヌーブ・サーキットと車の相性がいいようで、いつもいい走りができているし、それにいいオーバーテイクポイントがいくつかあるので本当に楽しみ。かなりテクニカルなサーキットで、トラックのどこで自分の車を走らせるのか正確に、かつ落ち着いて考える必要がある。チーム皆が全力で働いてくれているから、この2レースが僕らの転機となってまたグリッド上位に戻るきっかけになってくれればと思う」
一方のラルフ・シューマッハーは、ヨーロッパGPでチームメイトとの接触により1ラップも終えられずにリタイアとなるなど、苦戦が続いている。
「このところ思う通りにはいっていないが、それでもカナダとアメリカ行きは楽しみにしている」とラルフ。「特にモントリオールは好きだ。街や人々もだが、本当にあのサーキットが大好きなんだ。この2〜3年はあそこではいいリザルトを獲れているから、今年も僕らの車とトラックがぴったり合うといいね」
「シルバーストンとモンツァでのテストで一歩前進できたと僕は確信しているが、それがどれ程のものかはモントリオールに行ってみるまで分からない。僕らのシーズンスタートはいまいちだったが、中盤までその流れを持ち越すつもりはない。振り向くことなく、常に前を見なければならないのだからね。今の僕は1戦1戦に集中して、与えられた状況の中でベストを尽くせるよう頑張っている」