最新記事
- グランプリのうわさ話:2026年に向けたフェラ...
- 「我々は長い間F1に留まるつもりだ」ルノー新...
- フェラーリ、カスタマーであるキャデラックF1...
- レッドブルに訪れた変化。“エンジニア”のメキ...
- 松田次生のF1目線:新人の活躍が目に留まった...
- 【角田裕毅の2026年動向予想アンケート結果発...
- F1チーム代表の現場事情:レーシングブルズ/...
- 【F1第16戦ベスト5ドライバー】勝利のために...
- 「あなたにとってレッドブル初優勝だ。おめで...
- 「アレックスに譲って、ついて行け」一度は拒...
- FIA、V8エンジンの早期復活を望むも、F1マニ...
- 2026年用F1タイヤテストに角田裕毅が参加。4...
【F1第15戦無線レビュー(1)】DRS圏内から外れても、引き離されずに食らいついたノリス「マックスについていける」
2024年8月29日
2024年F1第15戦オランダGP。今シーズン3回目のポールポジションを獲得したランド・ノリスは、またもスタートに失敗し首位の座をあっけなくマックス・フェルスタッペンに奪われた。しかしノリスはフェルスタッペンについて行き、レース前半にはそのポジションを取り戻すことに成功した。オランダGP前半を無線とともに振り返る。
────────────────────
前日の雨模様から一転、決勝当日は完全ドライ路面のコンディションで始まった。フリー走行3回目でクラッシュ、マシンを大破させて予選に出場できなかったウイリアムズのローガン・サージェントも、メカニックたちの必死の修復作業でグリッドにつくことができた。
サージェント:マシン修理、どんなに大変だったことか。本当にありがとう。さあ、行こう。
ガエタン・イエゴ:僕ら全員が、君をサポートしているぞ。いい1日にしよう。
今季3回目のポールポジションを獲得したランド・ノリス(マクラーレン)は、過去2回同様スタートに失敗。フロントロウのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に先行されてしまう。これまでなら、フェルスタッペンがそのまま逃げ切るところだ。
7周目
ジャンピエロ・ランビアーゼ(→フェルスタッペン):いい感じだ。左後輪のスライドだけ気をつけろ。
8周目
ノリス:いつものように、いい感じだ。マックスについて行けると思う。まだわからないけどね。
9周目
ウィル・ジョゼフ:誰とレースしてると思う? マックスだけだよね。
ノリス:いや、誰とでもだ。前にいるやつだったら、誰でもだよ。
9周目の時点で、1.5秒差。ノリスはDRS圏内につけていない。しかしそれ以上引き離されていないことに、むしろ手応えを感じているようだった。
一方、予選Q2落ちに加えて、他車妨害のペナルティで14番グリッドスタートだったルイス・ハミルトン(メルセデス)は、序盤にふたつ順位を上げる。しかし最高速に優れるニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を抜きあぐねる。
10周目
ハミルトン:ストレートで遅すぎる。
そういいながらも、ハミルトンは10周目にようやくヒュルケンベルグをかわして11番手に上がった。
12周目以降、首位フェルスタッペンと2番手ノリスの差が、1秒以内に縮まっていった。
14周目
ジョゼフ:プランAがマックスをやっつける最良の方法だと思う。
ノリス:うん。ペースはすごくいい。
「プランA」は、オーソドックスなミディアム→ハードの1ストップ作戦か。一方フェルスタッペンは、マシン挙動の不満を訴え始めた。
フェルスタッペン:ターン10で、全然クルマが曲がらない!
17周目
フェルスタッペン:タイヤの感覚がない。ノーグリップだ。
ノリス:どのプランで行く?
ジョゼフ:タイヤはどうだ?
ノリス:悪くないよ。安定している。
ランビアーゼ(→フェルスタッペン):プランAで行こうと思う。プランAだ。彼(ノリス)がアンダーカットする可能性がある。
このやり取りの直後、ノリスは18周目のターン1でフェルスタッペンを抜き去り、首位に復帰した。
20周目
ノリス:突然ブレーキが長くなった気がするんだけど、風のせいかもしれない。
ジョゼフ:ブレーキは大丈夫だ。
ノリス:うん。たぶん、風だね。
24周目
フェルスタッペン:これ以上速く走れない。僕のインプットに、クルマが反応しない。
この時点でフェルスタッペンは、早くも4秒以上引き離されていた。ペース改善の見込みがなく、27周目にピットに向かった。
27周目
ジョゼフ(→ノリス):フェルスタッペンをカバーする。いいな?
ノリス:もちろんだ。
ノリス陣営もすぐに反応し、28周目にピットイン。5秒先行してコースに復帰した。
3番手のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が、これで暫定首位に立った。
トム・スタラード(→ピアストリ):クリーンエアになったし、プランAでプラス5周で行くぞ。
1回ストップ作戦で、予定より5周スティントを伸ばすという指示。ピアストリは33周目にピットインしたが、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)に先行されて5番手に後退した。あくまで結果論だが、ここまで引っ張る必要はなかったかもしれない。
逆にルクレールは早めのピットインで、ラッセルへのアンダーカットに成功。6番グリッドから3つ順位を上げて、表彰台圏内にたどり着いた。しかしオーバーステア挙動に手こずっていた。
38周目
ブライアン・ボッツィ:ターン10のオーバーステアを直すのに、それが正しいトグル(ステアリング上のつまみ)だ。
ルクレール:わかってる。僕にかまってくれなくていいから。ターン10は、十分酷い目にあっている。あそこの挙動は、何をやっても最悪だ。
────────────────────
F1第15戦無線レビュー(2)に続く
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
関連ニュース
9/5(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
9/6(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
9/7(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 293 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 230 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 194 |
5位 | シャルル・ルクレール | 163 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 117 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
8位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 66 |
9位 | アイザック・ハジャー | 38 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 617 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 280 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 260 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 239 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 86 |
6位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 61 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

第16戦 | イタリアGP | 9/7 |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |

