ヨーロッパGPでマクラーレンのキミ・ライコネンはまたもトラブルに見舞われ、完走を果たせなかった。今季7戦中5回目のリタイアだ。
しかしニュルブルクリンクの週末は、ライコネンにとって、それ以前に比べるとかなり好調だった。予選では4番手を獲得、オープニングラップからミハエル・シューマッハーに次ぐ2位に上がり、1回目のピットストップまでそのポジションをキープしたのだ。ところが今回も、またエンジントラブルでストップという結末に終わる。
「当然のことながら、かなり悔しいし、がっかりしているよ。サトウとトゥルーリを1周目に抜いて前に出て、いい展開になっていたのにね。僕らは進歩してきているが、もっと信頼性を圧倒的に向上させなきゃだめだ」
望みはチームメイトのデイビッド・クルサードにかかったが、こちらもレース中盤にエンジントラブルでリタイアとなった。クルサードは予選でエンジントラブルに見舞われてグリッド後方からのスタートとなったため、2ストップ作戦を採り、リタイア直前は4位を走行していた。
「グリッドは後方だったが、いいスタートが切れた。1周目にアクシデントがあったので、9位まで上がることができたんだ。2ストップ作戦のため燃料をたっぷり積んでいたけれど、十分ポイントは取れるだろうと思っていた。だからこの結果は残念だし、今の状況にはチーム全員が悔しい思いをしている」
チームは、この週末のトラブルは、メルセデスエンジンのピストンに不良があったためではないかとしている。
ロン・デニスは次のようにコメントしている。「現在チームは早急に競争力をアップさせようとしており、それに派生する形で信頼性に問題が出てしまっている。でも予選やレース序盤では、成果が表れてきている。もちろん、完走できず残念だが、今やるべきことは問題を分析し、技術的な解決を図ることだ」