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【F1第12戦無線レビュー(2)】「この優勝にはものすごく意味がある」3シーズンぶりの勝利を母国で飾ったハミルトン
2024年7月12日
2024年F1第12戦イギリスGP。最初のピットストップを終え、レースはウエットコンディションでの戦いに。しかしレース後半、雨が上がって路面は徐々に乾いていく。最後のドライタイヤへの交換のタイミングでランド・ノリスが2番手に後退すると、代わってトップに立ったのはルイス・ハミルトンだった。イギリスGP後半を無線とともに振り返る。
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的確なピットインタイミングで、5番手から3番手に順位を上げたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。しかしルイス・ハミルトン(メルセデス)も負けていなかった。フェルスタッペンより1周遅いピットインだったものの、2番手でのコース復帰に成功した。
29周目
ピーター・ボニントン:ルイス、さあここからだ。
一方、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は序盤は優勝争いに絡み、一時はランド・ノリス(マクラーレン)とワン・ツーを形成していた。しかし最初のピットインをノリスより1周遅らせたチーム側の判断ミスで、6番手に後退した。
トム・スタラード(→ピアストリ):雨は40周まで続くぞ。
3番手に上がったフェルスタッペンは、インターミディエイトタイヤのペースに手こずっていた。
31周目
フェルスタッペン:タイヤがどんどん垂れてる!
フェルスタッペン追撃体制に入っていたジョージ・ラッセル(メルセデス)だったが、トラブルに見舞われ緊急ピットイン。リタイアとなった。
34周目
マーカス・ダドリー(→ラッセル):ボックス、ボックス。リタイアだ、ジョージ。
ラッセル:XXXXXX!
ボニントン(→ハミルトン):ジョージがリタイアだ。冷却系のトラブルだった。
その後、雨は止み、路面は急速に乾いていった。ハミルトンが、首位ノリスに一気に迫る状況だったが、ミディアムのニュータイヤを持つマクラーレンが、この時点ではまだ有利に思われた。
36周目
ウィル・ジョゼフ(→ノリス):メルセデスはハードかソフトしかない。僕らにはミディアムがある。
38周目
ランビアーゼ:ステイアウトでハッピーか?
フェルスタッペン:ああ。
ランビアーゼ:前のクルマより速いぞ。
ややペースを取り戻したフェルスタッペン。しかしこのやり取りの直後に、ピットイン。ハードタイヤに履き替えた。
39周目
ジョゼフ(→ノリス):フェルスタッペンはハードだ。
ノリス:ボックスしよう。今なら、ソフトだ。いや、スリックならなんでもいい。
ジョゼフ:フェルスタッペンをカバーなら、ミディアム。ハミルトンならソフトだ。
ノリス:ハミルトン、ハミルトンだよ。いや、ミディアムでもいいけどね。
ジョゼフ:ソフトで行く。
決然と「ハミルトン」と答えたあと、迷いを見せたノリス。チーム側はハミルトンがソフトを履いたのを見て、同じソフトを指示した。しかしピットインが1周遅れたことで、ノリスはハミルトンにアンダーカットされ、2番手に後退してしまう。
40周目
ボニントン:ノリスは同じソフトだ。
ハミルトン:俺に任せろ。
44周目
ランビアーゼ(→フェルスタッペン):前のクルマ(ノリス)は左フロントにダメージがあるぞ。
ノリスはハミルトンを追撃するどころか、背後のフェルスタッペンにみるみる詰め寄られ、48周目に抜かれてしまう。その間にハミルトンは逃げ切り、2年半ぶりの勝利を母国で達成した。
ボニントン:やったぞ、ルイス。とうとう、やったんだ! 待ちかねたぞ。
ハミルトン:みんな、本当にありがとう。すごく意味がある。この1位は、ものすごく意味があるんだ。ファンのみんなも、ありがとう(涙声)
トト・ウォルフ代表:これから勝ち続けるぞ。我々は決してあきらめない。それにしてもなんて感動的な、イギリスGPの幕切れなんだ。
ランビアーゼ:いいレースだった。よくやった、マックス。
フェルスタッペン:最速じゃなかったけど、すべてがうまくいったね。タイヤ交換のタイミングも。
ノリス:なんて言ったらいいか……よくやったと思う。でもベストな決断じゃなかったね。僕自身、もっと早くピットインを決めるべきだった。そこは僕の責任だ。
そしてニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は、1週間前のオーストリアGPに続いて6位入賞を果たした。今回投入した車体アップデートで、明らかに戦闘力が上がっていた。
ギャリー・ギャノン:チェッカーだ、ニコ。P6だぞ
ヒュルケンベルグ:すごいストレスフルなレースだったけど、でも最高のアップデートだった。今までと、全然違うよ。
小松礼雄代表:素晴らしい仕事だ、ニコ。よくやった。
ヒュルケンベルグ:ありがとう、ボス。嬉しいよ。
そしてアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)もフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)との接触で車体にダメージを負いながら、モナコGP以来となる今季2度目の入賞。終盤45周目、角田裕毅(RB)を抜き去って9位を獲得した。
ジェームズ・アーウィン:よくやった、アレックス。P9だ。
アルボン:よかったよ。
アーウィン:正直、ストウコーナーでのオーバーテイクは、思わず目をつぶってしまったよ。あのトリッキーな路面コンディションで、よくあれだけの運転ができたね。
アルボン:みんなの名前と一緒に走ったからね。すごく誇りに思う。
ユニオンジャックを靡かせながら、ウイニングランをするハミルトン。メルセデス移籍以来、10年以上も支え続けてくれる担当エンジニアのボニントンに感謝の意を伝えた。
ハミルトン:愛してるよ、ボノ。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 216 |
2位 | ランド・ノリス | 201 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 155 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 146 |
5位 | シャルル・ルクレール | 119 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 91 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 42 |
9位 | エステバン・オコン | 23 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 22 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 417 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 210 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 209 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 162 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 55 |
6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 36 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 29 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 28 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 26 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 11 |

