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レッドブル&HRC密着:マシンストップでガレージに緊張感。幸運も味方につけ復活の初日“全セッショントップタイム”

2024年6月29日

 2024年F1第11戦オーストリアGPが開幕した直後、レッドブル・ホンダRBPTに緊張が走った。


 フリー走行1回目が始まって約30分後、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がホームストレート上でスローダウンし、マシンを止めてしまったからだ。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第11戦オーストリアGP ホームストレートでスロー走行するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)


 止まる直前、フェルスタッペンとピットにいるレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼは無線でこう交信していた。


フェルスタッペン「エンジンが止まりそうなんだけど」


ランビアーゼ「アンチストールに入ってしまったようだ」


フェルスタッペン「アンチストールに入ったのなら(エンジンは)止まらないはずじゃない? ちょっとデフをいじっただけなのに……」


 その後、マシンは完全にホームストレートで止まってしまったため、セッションはここで赤旗が提示。フェルスタッペンのマシンはコースマーシャルによってピットレーンに入れられ、その後メカニックたちによってガレージに戻された。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第11戦オーストリアGP ホームストレートにマシンを止めたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)


 レッドブルとホンダ・レーシング(HRC)の関係者が肝を冷やしたのは、第9戦カナダGPでフェルスタッペンのパワーユニットにトラブルが起きていたからだ。


 その後の調査で、カナダGPに投入したフェルスタッペンの3基目の主要4コンポーネント(ICE(エンジン)、ターボ、MGU-H、MGU-K)のうち、少なくともひとつは使用不可能な状態になってしまった。


 今後、ペナルティを受けるかどうか、受けるとしたらどのグランプリで受けるのかについて、レッドブルとHRCのスタッフは今まさに話し合っている最中。そんななか、ふたたびフェルスタッペンが止まってしまったのだから、ガレージ内が緊張感に包まれるのは当然だった。


 しかし、赤旗が解除されると、ほどなくしてフェルスタッペンはコースインした。レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はこう説明する。


「センサーの問題だった。ピットウォールのジャンクション(コンクリートウォールの切れ目)に近い場所でマシンが止まってくれたのは幸運だった。今週末はスプリント・ウィークエンドで、フリー走行は1回しかない。もしトラブルが深刻であのまま走り始めることができず、時間を失っていたら悲惨なことになるところだった。ガレージに戻ってきてから、センサーをリセットしてふたたび走り出すことができたのはラッキーだった」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第11戦オーストリアGP ピットレーンに戻されるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)


 フェルスタッペンもこう振り返る。


「フリー走行でセンサーに小さな問題があったけど、すぐに解決することができて良かった。クルマは予選に向けて本当に力強く、プッシュすることができていたからね」


 その言葉どおり、フリー走行で首位発進したフェルスタッペンは、直後に行われたスプリント予選でも、SQ1からSQ3までの全セッションでトップタイムをマーク。スプリント予選1番手となった。


「いろいろあったけど、全体的に見れば、いいスタートが切れたことは間違いない」


 今年行われた過去2回のスプリントでともに勝利しているフェルスタッペン。スプリント3連勝の期待がかかる。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年F1第11戦オーストリアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)



(Masahiro Owari)


レース

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フリー走行2回目 結果 / レポート
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ドライバーズランキング

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7位アンドレア・キミ・アントネッリ63
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9位エステバン・オコン23
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5位ウイリアムズ・レーシング55
6位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム36
7位マネーグラム・ハースF1チーム29
8位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム28
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー26
10位BWTアルピーヌF1チーム11

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