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F1第10戦木曜会見:ドライバー市場は“サインツの動向次第”に。決断すべき時期を迎えるも「まだ決めかねている」
2024年6月21日
F1スペインGPといえば、やはりフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)であろう。今年のスペインGPが、アロンソにとっては実に21回目の母国グランプリとなる。そして10年前からはカルロス・サインツ(フェラーリ)も加わり、スペイン人ドライバーふたり体制が続いている。
そのサインツは今年いっぱいでフェラーリから放出された後の去就が未だ決まらず、今回の定例会見でもそれに関する質問が相次いだ。
Q:カルロス、来年の契約状況はどうなっていますか?
サインツ:もうすぐ決定が下される予定だよ。僕自身、これ以上待ちたくないしね。この数週間、いや数か月間というもの、ずっと落ち着かない気持ちでいた。なので決断すべき時期なのは明らかだ。
Q:どこに行きたいかははっきりしていますか?
サインツ:いや、それが問題だ。こっちか、あるいはあっちがいいのか、まだ決めかねている。
今週末のスペインGPで発表があるのではという噂も流れていたが、サインツの発言を聞く限り、まだ本人が移籍先を絞りきれていないようだ。
実は今回の5人の出席者のうち、来季のシートが決まっているのはアロンソのみ。サインツ以外のバルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)、ダニエル・リカルド(RB)、ケビン・マグヌッセン(ハース)も模索中だ。
Q:来年の計画は、どこまで進展していますか?
ボッタス:カナダの週末から追加することはないね。何も確定していないし、サインもしていない。今週末は、とにかくポイント獲得だけに集中するつもりだ。
キック・ザウバーにはすでにニコ・ヒュルケンベルグの移籍が決まっており、ボッタスが残留するとしてもひとつしか空きはない。マグヌッセンも決して楽観できる状況にないが、本人はあくまで自然体だった。
Q:来年の契約を決めるのに、なぜこんなに時間がかかるのですか?
マグヌッセン:結局はカルロスがボトルの栓になって、他のみんなが詰まっているんだ。多くのドライバーが彼が動くのを待っている。そういうことだよ。もちろん自分の将来がわからないというのは、快適な状況じゃない。でも僕はこれまでも、何度もこんな状況に陥って、F1から離れたこともある。なので外の世界での生活も案外いいこともわかってる。もちろんF1でレースをするのは大好きだけど、でも昔に比べれば今はずっとリラックスできているよ。
リカルドも厳しい立場に置かれてきたが、前戦カナダGPで8位入賞を果たしたことが、もしかしたら来季に向けてのターニングポイントになるかもしれない。
Q:ダニエル、来季に向けての交渉では、どこに力を入れていますか?
リカルド:カナダの入賞は、明らかに有利な材料だと思う。もちろん僕は、このチームに残りたいと思っている。レッドブルファミリーに戻った今、他に僕の居場所はないからね。もし残留するにしても、単に「うん、うん、OK。もう1年残ろうか」という感じで決まりたくはない。しっかり勝ち取りたいんだ。
カナダ以来、リカルドの言葉は明らかに力強くなっていた。マシン自体の進化もさることながら、自身のドライビングへの自信も戻りつつある印象だ。一方でRB残留を確実にするには、チームメイトである角田裕毅と、少なくとも互角のパフォーマンスを見せる必要がある。
Q:ダニエル、角田との仕事や結果について、どう感じていますか? チームメイトが角田であることは、予想より大変でしたか?
リカルド:新しいチームメイトと一緒にやっていくことは、いつも大変だよ。特に今のF1は、全ドライバーのレベルがものすごく高いからね。そしてユウキは、特に今年になってから、素晴らしいシーズンを過ごしている。本当にいい走りをしていると思う。そしてそれは、僕が歓迎してきたチャレンジでもある。自分の隣に強いドライバーがいるのはいいことだし、絶えずプッシュされたい。自分の可能性がどこにあるのか、見極めたいからね。
Q:角田はどんなチームメイトですか?
リカルド:速いだけじゃなく、技術的なフィードバックもいい。僕が去年チームに加わったとき、マシンをどのようにセットアップしたいか、意見が異なることがあった。それが今年は、ふたりの意見が非常に一致していると思う。そしてそれは、チームに明確な方向性を与えるのにも役立っている。僕たちは明らかに、同じ方向にプッシュしている。いいコンビだし、ユウキと一緒に働くのは楽しいよ。
RBのもうひとつのシートは、リカルドとリアム・ローソンが争う状況だが、リカルドは自分こそが角田のチームメイトに相応しいことを盛んにアピールしていた。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 131 |
2位 | ランド・ノリス | 115 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 99 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 93 |
5位 | シャルル・ルクレール | 53 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 48 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 41 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 30 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 14 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 246 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 141 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 105 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 94 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 37 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 14 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 8 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 7 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

