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琢磨、モナコGPを振り返る

2004年5月25日

 モータースポーツには“タラ・レバ”がないのは分かっているが、どうしてもこう考えずにはいられない。もし佐藤琢磨が予選アタックで縁石に触れることがなければ、彼はフロントロウにつけていたかもしれない。そして、もし3周目にリタイアせずに済んでいれば、モンテカルロで表彰台に上れたかもしれないのだ。
「すごくエキサイティングな週末だったよ」と佐藤は語る。木曜日の1回目のプラクティスは2番手、2回目のプラクティスは7位。「デフのトラブルがあったけど、大きな影響はなかった。ブレーキングの安定性とトラクションは低下したけど、それほどひどくもなかった。次の日の朝までには直せたよ」
 土曜日のプラクティスでは3位。トップのミハエル・シューマッハーとわずか0.006秒差だった。「かなり走りこんで、いい感じにマシンを仕上げた。とてもいいセッションだったよ。マシンの調子もよく、自信を持って走れた。予選に向けていい感じてきているよね。モナコをすごく楽しんで走っているよ。いい気分だ」
 しかし予選で、佐藤はシケインで大きくスライドしてしまい、7番グリッド獲得に終わる。「トンネルの後で右側の縁石に接触してしまったんだ。そこはかなり独特で、勾配がきつくて、接触するとキャンバーの関係でウォールの方に行ってしまう。フロントもリヤもロックしてしまったけど、幸いマシンをコントロールして立て直せた。でもかなりタイムロスをし、その影響で最終セクターでも大幅にロスした。フロントロウを取れた可能性もかなり高かったから、ちょっとがっかりしたね」


 決勝のスタートでは、琢磨は素晴らしいスタートを決め、ルーベンス・バリチェロを抜き、ミハエル・シューマッハーとキミ・ライコネンの間をすり抜け、1コーナーでは僚友のジェンソン・バトンに一瞬並びかけるも、後ろにつき、4位につけた。「レース前は、気分的にも自信に満ちており、かなりワクワクしていた。モナコではスタートを完璧に決めてポジションアップしなきゃならない。そしてあのスタートはパーフェクトだったと思う。ミハエルとキミの間に飛び込み、ミハエルとはフロントホイールがちょっと当たってしまったけど、特に問題はなかった」
 あれはフライングだという声もあったが、オフィシャルは何のアクションも起こさなかった。「人によっていろいろ意見はあるだろうけど、かなりぎりぎりだったね。でも、それより深刻なトラブルに見舞われることになった」
 2周目に走る前に、佐藤のBARからスモークが出始める。そして3周目のタバココーナーに差し掛かった時、彼のエンジンは事切れてしまった。「フォーメイションラップの終わりごろから、マシンから煙が出ているのが見えて、スタート直後にチームに『エンジンのパワーが低い』と報告した。音も正常じゃなかった。エンジニアのジョック・クリアは無線で『燃料の濃さを変えてみるように』と言ってきた。僕はいろいろとセッティングを変えてみて、なんとか修復しようとしていたんだが、結局はエンジンが死んでしまった。でも、僕にはどうしようもなかったんだ。チームは僕にレースを続けてほしがったんだ」
「タバココーナーへの進入で、エンジンがブローするのを感じた。ものすごい煙が見えたよ。すぐに左によせてマシンを止めたんだ。目の前がまったく見えなかった。他のドライバーたちもそうだったろう。なにか事故が起こったのが分かったけれど、アクシデントの後ジャンカルロ(フィジケラ)が歩いているのを見てほっとした」
 そういうわけで、佐藤にとっては不本意な結果に終わったモナコGPだったが、幸い今週にはもう次のグランプリが控えている。ニュルブルクリンクでのヨーロッパGPだ。「僕らは波に乗っているし、モナコの前にポール・リカールでテストをしている。今日は僕らはかなりコンペティティブで、ジェンソンは2位に入れたしね。そんなわけで、次のレースが楽しみだよ」




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