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バトン「毎ラップが予選ラップのようだった」

2004年5月25日

 簡単には諦めない男、ジェンソン・バトンが、日曜のモナコGPでBARホンダを初優勝にかつてない僅差まで近づけた。ウイナーのヤルノ・トゥルーリにあと一歩というところまで迫ったものの、バトンの今季4度目の表彰台は2位にとどまった。
 自身いわく‘人生最高のレース’でトゥルーリに迫ったバトン。両者はフロントロウに並んだが、バトンはスタートで出遅れ、最後はバックマーカーに阻まれ勝利を逃す結果となった。残り20周の時点で、トップを走るトゥルーリとの差は7秒だったが、バトンは2位で上等とは決して考えなかった。幅が狭くミスの許されないモナコの公道レースで果敢に攻め、チェッカーフラッグを受けるときには実に0.4秒に満たないタイム差まで詰め寄っていた。
「ここではオーバーテイクが不可能なことくらい分かっていたが、とにかく持てる力の全てを出せば、彼のミスを誘えるかもしれないと思った」と、猛烈な追撃について語るバトン。「可能な限りハードに攻めなければならないところだから、僕は100パーセントを出し切った。まるで毎ラップが予選のようだった。ヤルノを追いかけてプレッシャーを与えられればと思ったからだ」
「でも、それは叶わなかった。彼はあまりにもすばらしい走りをしていたからね。ちょっと余裕なようにさえ見えたが、それでもトライするしかない。トラフィックには手を焼いたし、ガードレールに接触する恐れは常にあったが、それでも本当に勝ちたかった。出来る限りハードにプッシュし続けたんだ」
 何台ものバックマーカーの壁はトップ集団の誰にとっても高く、トゥルーリも、緊迫した中盤戦にニック・ハイドフェルドに行く手を押さえられた。だがバトンは、敵勢にタイム差を築かなければならないはずのピットストップで最大のタイムロスを喫し、約5秒を失い、順位もミハエル・シューマッハーにひとつ譲って下げることに。ミハエル得意のインラップでの追い上げで出し抜かれたのだ。


「全く苛ついた。トラフィックに本当に手こずっていたからね」とため息をつくバトン。「ダ・マッタの後ろで3周半もの間走らなければならなかった。あんなひどいのは見たことがない。本当にいままでないね。マーシャルがブルーフラッグを出すまでに1ラップかかり、ダ・マッタがそれに対応するまでに2ラップ半がかかって、まったくどうしようもなかった」
 表彰台一番の高みを逃す惜敗は今季2度目(イモラでシューマッハーに続く2位だった)とはいえ、バトンが十分に勝てる力を持つことが実証されたともいえる。
「ゴールラインを踏めたし2位もうれしい。でも2位ってことはその前にもう一人いるってことだからね。勝ちたかった。だが2位で良しとするよ。すぐにとても満足できたし、今夜はよく眠れると思う」
「ヤルノはいいチームメイトだったが、当時からここではとても速かった。2年前にここで僕ができる限りの力でプッシュした時、彼にコンマ何秒か及ばなかったことを覚えているよ。正確なタイムは忘れたけどね。ここが得意なようだが、きっと努力もしているはずだ。彼はトレーニングもたくさんするし、とうとうレースウイナーになって実力を示した」
 3月のマレーシアGPまで表彰台に上がったことのなかったバトンだが、この5レースで実に4度まで(予選で失敗したスペインを除く)表彰台を獲得しており、当然ながら今後2〜3カ月の展開に期待がかかる。
「次のレースが待ち遠しい。2位を2度と3位を2度も取れてすごいと思うし、チャンピオンシップもとても強力なところにつけられた。僕らの車はどのサーキットでもとてもいいようだから、きっとどのレースでもチャンスがあるはずだよ」


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