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【F1第9戦決勝の要点】オコンに「ガスリーに抜かせろ」の指示。アルピーヌ今季初ダブル入賞の裏で波乱
2024年6月10日
降雨が予想された2024年F1第9戦カナダGPの決勝レースを前に、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は「ピットインのタイミング、タイヤ選択、それですべてが決まる可能性がある。あらゆる事態に備えないとね」と語っていた。
その予言どおりのレースを戦い、予想外の好結果を収めたのがアルピーヌだった。ピエール・ガスリーが15番グリッドから9位、エステバン・オコンが18番グリッドから10位に入り、アルピーヌは今季初となるダブル入賞を果たしたのだ。
オープニングラップは、2台の明暗が分かれた。オコンがスタートで15番手までポジションを上げたのに対して、ガスリーは17番手まで順位を落としてしまう。それでも、そのあとのガスリーは、14番手に上がったオコンのすぐ後ろまで追いついて行った。ウエットから、1周ごとに路面が乾いていくコンディション。マシンの性能差が出にくい状況の中、ふたりのタイヤマネジメントの巧みさが光っていた。
セーフティカー(SC)導入中の26周目、多くのドライバーと同じくガスリーが浅溝のインターミディエイトのニュータイヤに履き替えたのに対し、オコンはステイアウトを選択。ドライバーの独自の判断か、チームの指示かは現時点では不明だが、両者は戦略を分けたかたちとなった。これでガスリーが16番手まで後退したのに対し、オコンは一気に入賞圏内の9番手におどり出た。
2セット目のインターミディエイトに履き替えたドライバーたちは、大雨の襲来を予想したものだった。しかし雨雲の中心はわずかにジル・ビルヌーブ・サーキットを外れ、結果的にオコンの賭けは当たり、逆にガスリーたちタイヤ交換組は厳しい状況に置かれた。
41周目、ガスリーが二度目のピットに向かい、真っ先にドライのハードタイヤに履き替えた。まだ路面が完全に乾ききっていない状態でのあえてのタイヤ交換は、この時点で10番手を走行し、ポイント獲得の可能性の高いオコンに、スリックでの周回ペースを伝える意味もあったのだろう。
そしてオコンも4周後にピットインし、より柔らかいミディアムに交換。9番手でコースに復帰した。いったんは18番手まで後退したガスリーも、二度目のSCが導入された54周目には、11番手まで順位を上げていた。
終盤67目にはガスリーがヒュルケンベルグを抜き、ついに2台が入賞圏内に。オコンは9番手、ガスリーは10番手となったが、両者の差は1秒を切っていた。ここでチームからオコンに「ガスリーに抜かせろ」と指示が飛ぶ。オコンにしてみれば、面白くない。「理由は何だ!」と彼は無線で尋ねた。
担当エンジニアは無線で「2秒後ろまでヒュルケンベルグが迫ってる」と説明した。「そんなの関係ない」と、いったんは拒否したオコンだったが、最終的にガスリーが9位、オコンが10位でチェッカーを受けた。
すでに今季限りで、アルピーヌ離脱が決まっているオコン。そのまま順位を譲らずに走り続けることもできただろうが、さすがに前戦モナコでの同士討ちの一件が頭をよぎったのかもしれない。いずれにしてもアルピーヌはこのダブル入賞でコンストラクターズ選手権の順位を8位まで上げ、7位ハースにも2ポイント差まで迫ることができた。
(柴田久仁夫)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 216 |
2位 | ランド・ノリス | 201 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 155 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 146 |
5位 | シャルル・ルクレール | 119 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 91 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 42 |
9位 | エステバン・オコン | 23 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 22 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 417 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 210 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 209 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 162 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 55 |
6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 36 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 29 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 28 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 26 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 11 |

