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Q&A:デイビッド・クルサード

2004年5月24日

 スペインGPでF1デビュー10周年を迎えたマクラーレンのデイビッド・クルサード。この10年F1で培ってきたこと、そして注目の来季の去就について、クルサードが語った。

Q:スペインGPでF1デビュー10周年を迎えましたが、このことはあなたにとってどういう意味を持ちますか?
A:特に意識はしていなかった。周囲から言われて気が付いたんだ。この世界でそれだけ長い間やってきたというのは、それだけですごいことだよね。今F1で戦っているドライバーの中には、僕がF1にデビューしたころまだ12歳だったヤツもいるんだ。そう考えるとすごいよ! この10年を楽しんできたし、これからももっと楽しんでいきたい。

Q:94年の最初の週末について覚えていますか?
A:いろいろあったよ。仮設シケインが作られたり、朝のセッションをいくつかのチームがボイコットしたり。ウイリアムズもその一員だった。僕は予選で初めてFW16をドライブする羽目になった。それまで全く走ったことがないのに、朝のプラクティスでも走行できなかったからね。だからものすごい衝撃だったね。ショッキングだったよ。それを何とかうまく扱わなきゃならなかったんだ。パトリック・ヘッドが予選の前にアドバイスしてくれたのを覚えている。僕はちょっとからかってやろうと思って『どうもありがとう。ところでガレージから出たら、右に曲がるのかな、左に曲がるのかな?』って無線で言ったんだ。ヘッドはボタンを押して答えようとオタオタしているところで、僕が冗談を言っているんだと気が付いたよ。レース運び自体はかなりシンプルだったよ。スタートもきまって、4位を走っていたけど、マシンが壊れてしまった。

Q:他に何か思い出は?
A:唯一強烈に覚えていることといえば、下位カテゴリーからステップアップしつつある時の周囲の態度だよ。前はすごくナチュラルに付き合えたんだ。『F1に行っても変わらないで』と周囲は言う。でも分かったのは、周囲の人の方こそ変わるってことだ。僕がウイリアムズでテストドライバーをしていた時一緒に働いていた人々には『デイビッド、これをやらなきゃ。あれもやらなきゃ』って言われたもんだ。命令口調じゃないけど、彼らが指示を与えて、僕は言われたことをする。でも僕がグランプリドライバーになったら、彼らは『これをやってもらっていいかな? あれをやれるかい?』なんて言い方をするわけさ。F1ドライバーになったら、周囲の人間が変わるんだよね。

Q:それ以来、あなたはどれぐらい変わったと思いますか? 10年の間にどういう点で成長したのでしょう?
A:あの時期はものすごく多くの経験を積んだ。レースでいいこともあれば、辛いこともあった。勝利を飾れてすごくうれしかったこと、負けて悔しかったこと……。そうだ、飛行機事故もあったね。それから、パートナーが3回変わった。でも僕は自分の本質的なところは変わっていないと信じている。僕は仕事が多いから、なかなか誰かと一緒には過ごせないんだ。まぁ、それは忙しい人なら誰でもそうだろうけど。かなりの変化があったね。でも、昔から言うように、『人生に悔いなし』だよ。


Q:今やかなりの経験を積んできたことでしょうが、ドライバーとしてはどれだけ成長しましたか?
A:いろいろな経緯によって、経験も知識も積んでいけるものだと思う。それはいい点だけど、経験の多さから見えなくなることもあるね。僕らは、マシンを速く走らせるという生まれ付いての才能や能力を持って、この世界に入った。その後は、その才能をどう使っていくかで、全然違ってくる。僕も、状況によっては最高の形で才能を発揮できたが、そうもいかない場面もあった。

Q:あなたの実績は過小評価されているとお考えですか?
A:僕は自分が上げてきた成果に誇りを持っている。統計からデータが積み重ねられていき、そのデータによってF1が動くんだ。

Q:あなたの勝利の中でも特別な1勝というのはありますか?
A:特にないね。僕は過去を振り返るタイプの人間じゃないし、まだキャリアの途中だからね。……そうだといいけど。2000年のマニ−クールはうれしかったね。オーバーテイクして勝ったから。モナコもすごく楽しかったし、ホームグランプリで勝つのもいいものだ。スパもうれしかったよ。あそこはドライバーの腕が問われるサーキットだからね。メルボルンでの開幕戦を勝利で飾れたのもよかった。こうしてみると、僕の勝利はバラエティーに富んでいるね。

Q:今シーズンはこれまでと違う意味を持っているのでしょうか? つまりキャリアを賭けて戦うという意味で。ご自分の実力を示す必要に迫られていると思いますか?
A:毎年、オプションがあるんだが、今年に関しては、ふたりのドライバーが契約を結んでいるというのが現実だ。ふたつのシートに3人は座れない。僕はキャリアのために戦っているつもりはない。F1ではよく『戦い』という言葉が使われるけれど、僕らは毎週末、できる限りのリザルトを手に入れようと戦っているんだ。僕はどのチームにとっても、選択肢としてはリスクが少ないと思う。F1で勝つ力があるんだし、チャンピオンシップというのは優勝の積み重ねだからだ。何度も勝利を挙げない限りタイトル獲得はあり得ない。僕は、経験を積み、チームと共に働く際も、スポンサー仕事の際も、メカニックたちの士気を高めようという時にも、何が必要なのかきちんと理解している。これはF1でやっていくには大切なことだ。だから、僕を選ぶことによるリスクは少ないんだ。




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