F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【角田裕毅F1第7戦分析】アンダーカットに成功。ライバルとのギャップを保ち、51周をハードで走り切り戦略を完遂

2024年5月20日

 F1第7戦エミリア・ロマーニャGPのスタート前のグリッド上で、RBのチーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズと立ち話をしていたら、最後にこんなことを言った。

【角田裕毅F1第7戦分析】
RBのチーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズ


「イモラはオーバーテイクが難しいコースのひとつ。しかも、今日のレースはみんな1ストップだろうから、いかにスタートポジションをキープするかが重要になる」


 しかし、そのスタートで7番手グリッドの角田裕毅(RB)は出遅れた。何が起きたのか?


「別にホイールスピンをさせたわけでもなく、スタート自体はそんなに悪くはなかったんですけど、周りと比べるとよくない。今シーズンはここまでスタートがよかったりよくなかったりと、安定していないので、それは改善していかないといけないですね」

【角田裕毅F1第7戦分析】
2024年F1第7戦エミリア・ロマーニャGP 角田裕毅(RB)


 スタート前のミーティングではスタートで履いたミディアムタイヤで20周は走る予定だった。しかし、スタート直後に8番グリッドのルイス・ハミルトン(メルセデス)にかわされた角田は、1コーナーで10番グリッドからスタートしていたニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)にも先行を許してしまった。そのため、チームは戦略の変更を余儀なくされた。


「コンストラクターズ選手権で彼らと戦っている以上、戦略を変えるしかなかった。ハースがピットインしなかったらアンダーカット(先にピットイン)して、ハースがピットインしたらオーバーカットする(ピットインを先に伸ばす)予定でした。スタートで履いたミディアムタイヤのペースが悪くなかったので、どちらでも対応できました」


 そんななか、12周目に角田が動いた。前を走るヒュルケンベルグがホームストレートへ向かったのを確認すると、ステアリングを右に切って、ピットインした。ミディアムタイヤからハードタイヤに履き替えた角田。これを見て、ハースがヒュルケンベルグをピットインさせることは容易に想像できた。


 果たして、ヒュルケンベルグは翌13周目にピットイン。静止時間2.3秒だったRBに対して、ハースも2.5秒でヒュルケンベルグを送り出す素晴らしい作業を行った。しかし、先にフレッシュタイヤに履き替えてアウトラップを走っていた角田のペースのほうが、12周走行していた古いミディアムタイヤのヒュルケンベルグよりも速く、ピットロードから出てきたヒュルケンベルグを角田が鼻差で抑えて、タンブレロに進入することに成功した。

角田裕毅(RB)
2024年F1第7戦エミリア・ロマーニャGP 角田裕毅(RB)


 これでヒュルケンベルグに奪われたポジションを取り返した角田だが、まだ安心はできなかった。12周目にピットインした角田が1ストップ作戦を成功させるには、残り51周をハードタイヤ1セットで走り切らなければならなかったからだ。


「タイヤのデグラデーション(劣化)が大きかったので、正直、最後まで走り切れると思っていなかったです。2ストップになるかなとも考えていました。最後の15周は本当にタフな戦いでした」


 50周目には、角田と異なるタイヤ戦略で迫ってきたランス・ストロール(アストンマーティン)にオーバーテイクされるが、ヒュルケンベルグとの差は保ったまま、角田はタイヤをマネージング。フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)の以外のトップ5チームの9人が上位を独占したレースで、最後の1枠となる10位でチェッカーフラッグを受けた。


「最低限ポイントを獲れたことはよかった。ファクトリーから多くのチーム関係者が来ていたので、その人たちが見ている前で入賞できたことはよかったです」


 10位入賞が最低限の仕事と言える角田に、次戦モナコGPではそれ以上の結果を期待するのは自然なことだろう。

【角田裕毅F1第7戦分析】
2024年F1第7戦エミリア・ロマーニャGP 角田裕毅(RB)



(Masahiro Owari)


レース

12/6(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
12/7(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
12/8(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※アブダビGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン437
2位ランド・ノリス374
3位シャルル・ルクレール356
4位オスカー・ピアストリ292
5位カルロス・サインツ290
6位ジョージ・ラッセル245
7位ルイス・ハミルトン223
8位セルジオ・ペレス152
9位フェルナンド・アロンソ70
10位ピエール・ガスリー42

チームランキング

※アブダビGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム666
2位スクーデリア・フェラーリ652
3位オラクル・レッドブル・レーシング589
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム468
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム94
6位BWTアルピーヌF1チーム65
7位マネーグラム・ハースF1チーム58
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム46
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー4

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第19戦アメリカGP 10/20
第20戦メキシコシティGP 10/27
第21戦サンパウロGP 11/3
第22戦ラスベガスGP 11/23
第23戦カタールGP 12/1
  • 最新刊
  • F1速報

    Rd22 ラスベガス&Rd23 カタール&Rd24 アブダビGP号