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【F1第6戦無線レビュー】「今朝からそんな気がしていたんだ」ようやく掴んだ初優勝。自信を持ってレースに臨んだノリス
2024年5月10日
2024年F1第6戦マイアミGP。今年2回目のスプリントレースを終えた後の予選では、苦戦しつつもマックス・フェルスタッペンが開幕から6戦連続でポールポジションを獲得した。レースでもリードを保っていたフェルスタッペンだったが、セーフティカー出動中にタイヤ交換を行ってトップに立ったランド・ノリスが2番手のフェルスタッペンを寄せ付けず、キャリア初優勝を飾った。マイアミGPを無線とともに振り返る。
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スタート直後、3番グリッドのカルロス・サインツ(フェラーリ)が抜群の蹴り出しでチームメイトのシャルル・ルクレールを先行し、2番手に。しかし4番グリッドのセルジオ・ペレス(レッドブル)がターン1で止まりきれず、行手を遮られたサインツはルクレールに抜き返されてしまう。
1周目
サインツ:あれは何なんだ!
リカルド・アダミ:見たよ
サインツ:ペナルティしかない。僕らみんな、やられるところだった
アダミ:(スチュワードに)報告しているところだ
しかもオスカー・ピアストリ(マクラーレン)にもその隙をつかれ、4番手に後退。怒りを抑えきれないサインツだが、ペレスにペナルティは科されなかった。
後方ではトレイン状態の先頭にいる7番手ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)に、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が仕掛ける。しかしそう簡単に抜ける相手ではない。ハミルトンは露骨な幅寄せに見舞われた。
7周目
ハミルトン:大クラッシュ寸前だったよ
ボニントン:しっかり見たよ
それでも何とかオーバーテイクに成功するが、ターン17でブレーキロックして、コースオフ。抜き返されてしまう。
15周目。3番手のルクレールは、0.8秒差でピアストリに迫る。
15周目
シャビエル・マルコス・パドロス(→ルクレール):ボックス。マクラーレンの逆を行く
ピアストリのアンダーカットを狙う作戦だが、結果的にピットインしなかった。フェラーリ陣営にわざと無線を聴かせるフェイントだったか。
一方ランド・ノリス(マクラーレン)は、18周目の時点ではまだ5番手。しかし前を塞いでいたペレスが先にピットに向かい、クリーンエアとなった。3番手のサインツは約5秒前方だ。
18周目
ウィル・ジョゼフ(→ノリス):サインツが前にいる。後ろのペレスを気にするより、こっちを攻めるべきじゃないか
ノリス:同感だ。やっつけよう
これで火がついたのか、ノリスはペースを上げサインツとの差を縮めていった。
22周目
フェルスタッペン:ターン15でコーン(ボラード)をヒットした。フロントウイングをチェックしてくれ
マシン挙動の不安定さを訴えていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、ボラードを跳ね飛ばしてしまう。ダメージはなかったが、視界の悪い上り坂の、大事な目印がなくなってしまった。
ジョージ・ラッセル:コーンがレーシングラインに飛んできてる
ハミルトン:シケインで縁石が見えない
これでバーチャルセーフティカー(VSC)が導入される。そして28周目、18番手のローガン・サージェント(ウイリアムズ)が、ケビン・マグヌッセン(ハース)に弾き飛ばされてしまう。
29周目
サージェント:おお……
ガエタン・イエゴ:きみのせいじゃない。きみは悪くない
サージェントは何か言おうとするが、言葉にならない。
イエゴ:大丈夫か?
サージェント:ああ。僕は何か間違ってたのか?
イエゴ:そんなことはない。一応、(録画を)見直してみるけどね
母国グランプリで結果を出したかったサージェントだったが、そのままリタイアとなった。マグヌッセンはレース続行。しかし10秒ペナルティを下される。
この事故処理のためにセーフティカー(SC)が導入され、ベストタイミングでピットに飛び込んだノリスが、トップに躍り出た。
34周目。ピアストリとサインツが激しく4番手争いを繰り広げ、ターン11のブレーキングでサインツが前に出かかる。しかし外側にコースオフし、ピアストリが4番手を守った。サインツはこれに、猛然と抗議した。
35周目
サインツ:ポジションを返せと言ってくれ。そうしたらペナルティもらえないからって
アダミ:チェコは1秒後ろだ
サインツ:位置を戻してくれ。それでペナルティはチャラだから
後ろのペレスに注意を向けろとアダミは指示するが、サインツはまったく聞いていない。一方マクラーレン陣営は、ピアストリに非はないと伝えた。
トム・スタラード(→ピアストリに):ターン11できみが前にいた。フェラーリは何か言っているが、譲る必要はない
スチュワードも、「審議の必要なし」という結論だった。
アダミ:審議はない
サインツ:信じられない!
アダミ:集中しろ。まだ20周ある
サインツ:ほっといてくれ、リッキー
完全に熱くなったサインツはその後もピアストリを追い回し、39周目のターン17で2台はわずかに接触。フロントウイングにダメージを受けたピアストリは19番手まで後退した。
その後のピアストリは、果敢に1台ずつ抜いていく。一方ノリスは首位を守り続けている。すぐ後ろにいるフェルスタッペンは、今のところノリスとの差を詰められずにいる。とはいえ相手はフェルスタッペンだ。マクラーレン陣営は気が気でない。SCが出たら、再スタートで首位を奪われる恐れは十分にある。
52周目
スタラード(→ピアストリ):ランドがレースをリードしているから、無理するなよ。SCを出動させたくないから
そしてついにノリスが、F1デビュー110戦目にして初優勝を遂げた。
ジョゼフ:やったぞ。やったんだ!
ノリス:ウォ〜〜〜みんな愛してるよ。ありがとう!やったね、ウィル
ノリス:ランド・ノーウィンなんて、誰が言ったんだ。ついにやったよ。今朝から、そんな気がしていたんだよね
一方、敗れたフェルスタッペン陣営は、余裕のやり取りだった。
ジャンピエロ・ランビアーゼ:知ってると思うけど、今日のきみは表彰台の真ん中には立てない
フェルスタッペン:ハハハ。全部で勝つなんて、できないからね
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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12/6(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
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12/7(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
12/8(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 437 |
2位 | ランド・ノリス | 374 |
3位 | シャルル・ルクレール | 356 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 292 |
5位 | カルロス・サインツ | 290 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 245 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 223 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 70 |
10位 | ピエール・ガスリー | 42 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 666 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 652 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 589 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 468 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 94 |
6位 | BWTアルピーヌF1チーム | 65 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 58 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 4 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |