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メルセデスF1のファクトリー拡張計画に地元企業から反対の声が上がるも、自治体が承認。建設開始までに残る課題はふたつ

2024年1月13日

 ブラックリーにあるF1ファクトリーを拡張するメルセデスの計画は、ついに地方自治体によって承認され、できるだけ早く着工する道が開かれた。チーム代表を務めるトト・ウォルフは施設の拡張について、アストンマーティンが設定したレベルにまでチームを引き上げる重要なステップだと考えている。またレッドブルも、ミルトンキーンズにあるチームの施設を拡張し、まもなくそのレベルを達成しようとしている。


 このような状況では普通のことだが、この計画には地元企業の反対が相当数あった。そのうち大手の2社がウェスト・ノーサンプトンシャー議会の決定会合に出席し、特に混雑時において彼らの事業分野に悪影響を及ぼす交通量に、メルセデスのプロジェクトが直接的な影響を与えることへの不満を説明した。


 ヒアリングにはメルセデスF1を代表して開発マネージャーのイアン・スミスが出席し、メルセデスはアクセスルートについてあらゆる選択肢を検討したが、選ばれたルートは万人にとって最も効率的なものだったと述べた。


「我々の現在の施設は、前進していく会社の将来に向けた大志に満たないものだ。確実に最高の人材を引き付けるだけでなく、スポンサーをも引き付けておくためには、施設に大幅な投資を行い、世界クラスのキャンパスを作る必要がある」

メルセデスのファクトリーの完成予想図


 投票によりメルセデスの計画は承認されたが、チームはファクトリー拡張のための正式な承認を得て最終的に建設作業を開始できるようになる前に、議会から課せられたあとふたつの条件を満たさなければならない。それは、建築施工法と駐車管理計画に関するものだ。


 メルセデスは2023年5月に拡張計画を発表し、7000万ポンド(約130億円)の投資が行われる予定だ。メルセデスは当時発表した声明のなかで次のように説明した。


「チームのネットゼロ目標は、この計画の中心にある。電力は敷地内外の電源から100%再生可能エネルギーが供給され、キャンパスを歩行者専用ゾーンにするために移設する駐車場には、太陽電池が完全に組み込まれる予定だ」


 また、声明はアップグレードされた施設の使用方法もより効率的になるとしており、チームは1日あたりのひとりの水消費量を50%削減し、オフィス廃棄物のリサイクル率を60%以上にすることを目指すと述べている。当時、ウォルフは施設の拡張について次のように説明した。


「我々のキャンパスはもともと350人を収容できるように建てられた。現在、我々の人数は1250人に達している」


「過去5年間のキャンパスの開発は驚くべきペースで行われた。現在計画しているのは、複数の新しい建物を建てて拡張し、モダンなスタイルのキャンパスを作ることだ。多目的エリア、レストラン、最先端のジム、そしてマーケティングビルもできるだろう」



(Grandprix.com)


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