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F1 2024年シーズンに注目すべき10のこと(2)勝利か息子か。アストンマーティンF1オーナーが迫られる決断

2024年1月6日

 2024年F1に向け、GrandPrix.comの執筆陣が、来るシーズンに注目する10の項目をピックアップした。チームの運命、F1が抱える問題点、ドライバー市場など、多岐にわたるテーマを個別に紹介していく。


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 2023年F1におけるポジティブな驚きのひとつは、アストンマーティンの活躍だった。シーズン序盤、彼らはレッドブルにとっての最大のライバルで、フェルナンド・アロンソは開幕から6戦のうち5戦で表彰台に上った。2022年には55ポイントでコンストラクターズ選手権7位だったアストンマーティンは、2023年には280ポイントを稼ぎ、ランキング5位に浮上した。

2023年F1第2戦サウジアラビアGP フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が3位表彰台
2023年F1第2戦サウジアラビアGP フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が3位表彰台

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
2023年F1第21戦サンパウロGP フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)


 アストンマーティンは、2023年、シルバーストンの脇に新設した本社への移転を開始。約2億4、000万ドル(約347億円)をかけて、37、000平方メートルの敷地に設備を作ったことが、オーナー、ローレンス・ストロールの強い野心を示している。2026年からは、パワーユニットパートナーに、ホンダを迎えることも決まっている。

シルバーストンにあるアストンマーティンF1のファクトリー
シルバーストンにあるアストンマーティンF1のファクトリー


 しかしアストンマーティンは今、難しい選択に直面している。それは、オーナーの息子でレギュラードライバーのランス・ストロールを今後もずっと走らせるかどうかという問題だ。ローレンス・ストロールが2018年にフォース・インディアを買収した後、ランスは父親のチームでドライバーを務めている。フォース・インディアは、レーシングポイントでの2シーズンを経て、現在のアストンマーティンF1チームになった。

ランス・ストロール(アストンマーティン)
2023年F1第17戦日本GP ランス・ストロール(アストンマーティン)


 ランスはドライバーとして決して悪くはない。2016年にヨーロピアンF3でタイトルを獲得、その時、現在メルセデスで走るジョージ・ラッセルはランキング3位だった。F1に昇格してわずか8戦目、2017年アゼルバイジャンGPの難コース、バクーで3位を獲得。2020年には、非常に滑りやすい路面のイスタンブール・パークにおけるトルコGPでポールポジションを獲得した実績がある。

2017年第8戦アゼルバイジャンGP ランス・ストロール(ウイリアムズ)が初表彰台


 つまり、ストロールがレーシングドライバーとして優れていることは明白である。だが、F1のトップチームのシートにふさわしい実力を備えているだろうか。彼がチームメイトバトルで勝利を収めたのは、2018年の対セルゲイ・シロトキンの時のみだ。それ以外では、ストロールはチームメイトに負け続け、しかもフェリペ・マッサ(2017年)、セバスチャン・ベッテル(2021〜2022年)、フェルナンド・アロンソ(2023年)など、年齢的にはピークを過ぎたドライバーたちに太刀打ちできなかった。

2023年F1第4戦アゼルバイジャンGP フェルナンド・アロンソとランス・ストロール(アストンマーティン)
2023年F1第4戦アゼルバイジャンGP フェルナンド・アロンソとランス・ストロール(アストンマーティン)


 ローレンス・ストロールはこのことを考える必要がある。つまり、F1活動を真剣に続け、レッドブル、フェラーリ、メルセデスに挑戦するという野心を本当に持っているのであれば、チームはトップドライバーをふたり揃えなければならない。オーナーが息子をどれほど誇りに思っていようと、そこにはランスのための場所はないのだ。


 アストンマーティンは今後も、父と息子のファミリーショーとして続けられていくのか、それとも真剣にF1での勝利を目指すための体制作りとして、ドライバーを血縁ではなく、実力のみで選ぶのか。ローレンス・ストロールは2024年、難しい決断を迫られるだろう。

アストンマーティンF1チームオーナーのローレンス・ストロールと息子ランス
アストンマーティンF1チームオーナーのローレンス・ストロールと息子ランス



(GrandPrix.com)


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