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大改革――モナコで運命が決まる?

2004年5月5日

 これは残念ながら、コース上での話ではない。F1の現在の状況に大きな影響を及ぼす、重大な選択の時が、3週間後のモナコGPを前に到来しようとしている。ドライバーではなく、チームマネージャーたちが、F1の将来について話し合うことになっているのだ。

 サンマリノGPの週末に、FIAのマックス・モズレー会長が招集をかけ、各チームはモナコで重大な会議に参加することになった。FIAがF1の将来に向けて導入を提案した、支出を抑制し面白さを増すための改革案について話し合うのだ。提案されているアイデアとしては、エンジンサイズの縮小、マニュアルコントロールへの回帰、コントロールタイヤの導入とタイヤストップの廃止、テスト量の大幅な削減などがある。モズレーは、現行のコンコルド協定が失効する2008年からこのプランを実施したい、と述べている。
 その上モズレーは、チームボスたちを話し合いのテーブルにつかせることにより、競争のコストを削減するのみならず、新しく様変わりしたF1を、予定より2年早く2006年シーズンから実現したいと望んでいる。
 しかしこの会議は本質的に、どのチームが将来このカテゴリーに属し、どのチームが離脱するのか、ということを決定するプロセスの第一段階となるかもしれない。
 マニュファクチャラーの集まりであるGPWC、F1株の大半を所有するSLEC、商業権を握っているバーニー・エクレストンの間の話し合いが決裂したことにより、F1から離脱する新シリーズの脅威が再浮上した。その結果、モナコでの会議は、現行のラインナップに初めて亀裂が入る時となるかもしれないし、あるいは、全者が共通の利益のために力を合わせることを決意する、統合に向けての一過程となるかもしれない。
 モズレーとその改革にとって有利なことには、フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモロ社長がすでに、“ライバルシリーズの立ち上げはうまく行かないだろう”とほのめかしている。これにより、フィアット、フォード、ルノー、ダイムラークライスラー、BMWという大メーカーは、FIAの新提案を受け入れてすべての技術的な制限をのむようにと促されている。


 ジョーダンやミナルディといった中小チームは、FIAの側につくことがほぼ確実だ。いくらでも金を使える大チームと、資金的に厳しい自分たちとが、新しいルールによって、より平等になるかもしれないからだ。その中で最大の予算をもつとされるトヨタだけが、逆の立場を選ぶことが考えられる。GPWCにはまだ参加していないが、その提案を支持することになりそうだ。
 モンテゼモロ社長は先週、次のように述べたと報じられた。「F1の未来を救うために、皆がそれぞれの選択をしなくてはならないだろう――やめるか、参加するかをね。それ以外の解決は見あたらない。確実なのは、2007年が終われば私たちは自由になり、誰との契約もなくなるということだ。それ以後は、皆が自分の好きなようにできるのだ」
 最大の論争を呼びそうなのは、提案の細部についてだ。これはみな、チームの大小を問わず、各チームの好みに合うとは限らない。“技術的な変革”はコスト削減を目的としているのだが、チーム側は、いくつかのアイデアを実現不可能だと主張しそうだし、妥協点を探すことになるだろう。
 ミナルディのポール・ストッダート代表は、ロイター通信に対して次のように語った。「マックスは、それを客観的に見てくれると思いたいね。なぜなら、中にはこのスポーツに合わないことや、チームに合わないことも混じっているからだ。今回、我々が必ず達成すべきなのは、このスポーツをもう少し平等なものにすることだよ」
 GPWCのメンバーの間で、このスポーツの収入の多くを取ってしまうという内密の合意があったようだが、それをエディー・ジョーダンが暴露したことで、GPWCとSLECの話し合いは頓挫した。エクレストンは新しいルールを、全者にとって、財政面でより魅力的なものにしようとしているようだ。
 エクレストンは、イモラの週末にこう語ったとされる。「そろそろ、我々が基本に立ち返るべき時がきている。改善が必要だし、全員の一致が得られるなら、変革を進めることができるかもしれない」
 今モズレーは、自分の案がうまく行っているかどうか、誰が賛成し、(もしいるとすれば)誰が離脱するのかを知りたいと考えている。




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