フェラーリのテクニカルディレクターであるロス・ブラウンが、Ｆ１の将来のための規則変更については今後、いかなるものでも注意深く検討するべきであり、特定の要因だけがレース結果を左右するような状況にならないようにしなければならないと警告している。
　ヨーロッパラウンドの開幕を前にブリヂストンの記者会見の席上で話したブラウンは、現在は主要チームのいずれもが勝てる可能性があり、今後もしレギュレーションが変更されてもこの状況は維持されるべきだと主張した。
「私が望むのはただ一点で、もし今後また規則を変えなければならないときは、バランスを考えるべきだということ。シャシー、エンジン、そしてタイヤと、これらは主要な性能の三大要素であり、それぞれにバランスが保たれなければならない」
「現在は、他のタイヤ会社（ミシュラン）も勝ち、ブリヂストンも勝つという状況だ。明らかにＦ１で最高とはいえないエンジンを積むルノーだって勝つことができる。だがこれからは気を付けないと、この状況にゆがみが生じ、勝てるのは最強のエンジン、最強のタイヤ、最強のシャシーだけなどということになりかねない」
「思うに、今のところはまだ、そこそこいい車があればエンジンは多分それほど良くなくても、レースに勝てる可能性が誰にでもある。いくつもの要素のうちのひとつの性能だけが突出して重要とならないよう、現状をゆがめることのないよう心していく必要がある。これから規則が変更されるときは、特定の１つではなく、３つの分野すべてが変更されるべきだと思う」

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