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【角田裕毅F1第9戦分析】昨年カナダで掴んだアプローチを今年も継続。手応えを感じて臨んだ初日は一発の速さが課題
2023年6月17日
角田裕毅(アルファタウリ)は、F1第9戦カナダGPに向けて手応えを感じていた。
その理由は角田にとって2年目だった昨年、マシンをより安定して速く走らせるために、セットアップ面でそれまでとは少し違ったアプローチを試したのが、このカナダGPだったからだ。
2022年のカナダGPで、角田は初日に苦しんでいた。フリー走行1回目は14番手、2回目はなんと17番手に終わった。筆者はそのときのセッション後の囲みで角田に「グリッドペナルティが確定しているので、レース用のセットアップを煮詰めていたのか?」と尋ねたところ、角田はそれを否定していた。
「クルマが持っているパフォーマンスを引き出すために、自分のドライビングも上げていかなくてはならないんですが、いまのところはあまりうまく行っていないという感じです」
角田のドライビングスタイルはリヤが不安定なマシン、つまりオーバーステア傾向のセットアップを好む。しかし、それではターンインでステアリングを鋭く切れる一方、低速コーナーの立ち上がりでトラクション不足になり、タイムが伸びない。ストップ&ゴー型のモントリオールはまさにそうだった。
そこで角田は「速く走るためにエンジニアと一緒に考えて、タイムアップにつながるのなら、リヤのスタビリティを上げる」という手をオプションのひとつに持つようにしていた。
20番手からスタートした角田は、その新しいアプローチで日曜日のレースでは終盤にポイント圏内まで巻き返していた。残念ながら、2度目のピットストップ後に単独クラッシュし、結果には繋がらなかったが、新しいアプローチに可能性を感じた角田はその後のグランプリでも継続し、今シーズンも引き続き採用している。
新しいアプローチで臨む2度目のカナダGP。初日を終えた角田は、「予選一発の速さはまだ引き出しきれていない」と多くの課題を残した。ただし、初日に順位が下位に沈んでいても、今年の角田は予選または決勝レースで巻き返して、レースでは常にポイント争いをするポジションまで上がってきている。モナコGPとスペインGPで逃したポイントを今度こそ掴みきってほしい。
(Masahiro Owari)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 131 |
2位 | ランド・ノリス | 115 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 99 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 93 |
5位 | シャルル・ルクレール | 53 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 48 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 41 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 30 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 14 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 246 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 141 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 105 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 94 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 37 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 14 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 8 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 7 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

