ルノーのヤルノ・トゥルーリは、熱帯地方特有の気象に左右されるマレーシアGPで好成績を挙げるには、身体持久力がものをいうと考えている。
「ドライバーにとって、気象状況がかなり問題になるね。ものすごく暑い上に、本当に本当に湿気が高いんだ」とトゥルーリ。「フェルナンドと僕は、同じようなコンディションで運動することに慣れるため、先週モルディブでトレーニングをしたけれど、1週間じゃそれほど大きな効果は出ないよ。冬の間の準備が、このレースで本当にものをいってくるんだ。ドライビングしている時は、できるだけ冷やせるように工夫する。僕はいつもよりちょっと広めにバイザーを開けて、ヘルメットの中に空気が入ってくるようにするよ。でも、一番大事なのは、体をどれだけ鍛えられているか、そして集中力とスピードを維持できるだけの持久力がどれだけあるかだね」
「オーストラリアは僕としては不本意な結果に終わったが、マレーシアではかなりいいところにいけると思う。去年はフロントロウを獲得したし、ミハエルとの接触はあったけれど、あのレースではかなりの活躍を見せられたと思う。いったんは後方に沈みながら、最終的には5位でフィニッシュできたんだからね。去年ウチのマシンはここですごくよかったし、R24はすべてにおいて進化しているので、今年も引き続きいい走りができるはずだ。かなりの競争力を発揮できるという自信があるよ」
オーストラリアGPで3位表彰台を獲得したフェルナンド・アロンソにとって、マレーシアは昨年初ポールポジションと初表彰台を獲得した地だ。
「セパンはたぶん1年の中でも最も難しいサーキットだと思うよ。間違いなく最もテクニカルなコースのひとつだね」とアロンソは語る。「テクニカルということは、つまりマシンがどの部分においても強力じゃなきゃならないってことだ。ハイスピードコーナーが多いから、マシンバランスは完璧じゃなきゃならないし、空力的にも優れていなければならない。ロングストレートではブレーキの性能が絶対的に問われる。コーナーからの加速が激しいからタイヤの磨耗にも気をつける必要がある。セパンで速く走るには、すべての点できっちりと正しい状態になければならないんだ。もちろん、ドライバーにとっては楽しいコースだよ。他のサーキットと比べて、高速コーナーも追い抜きのチャンスもたくさんあるからね」
「目標はポイント獲得だ。去年の結果からしても、マシンの状態もよく、タイヤも高温の方がいい性能を発揮するはずだ。エンジンもシャシーも向上して、ヨーロッパラウンドに突入するころにはウチのマシンはかなりコンペティティブになっているだろう。序盤のレースで大事なのは信頼性だ。完走しポイントを挙げることなんだ。最低でも5位か6位には入りたい」