BARホンダチームは、開幕戦オーストラリアGPからマレーシアGPまでの間をフルに使って、バレンシアのリカルド・トルモサーキットで4日間のテストを行った。ドライバーはアンソニー・デイビットソン。
コンセプトカーでの走行で、課題であるミシュランタイヤの評価とサスペンションの調整、また同時にエンジンの耐久性を見るために1300キロにも及ぶテストを行う予定だったが、事故によりその予定が少しカットされることになった。ウェットタイヤのテストを行うために水をまいた路面での走行中、デイビットソンはマシンを滑らせてしまい、車体を壊してしまったのだ。
「今日まで上手くいっていたんだ。車がとてもしっかりしてたからいろんなテストが出来たし」とデイビットソンはため息混じりに語る。「水曜にはドライコンディションで新しいタイヤを使い、ファステストラップが出せたんだ。だからウェットでも上手くいくと思ってた」「だから凄く楽しみにしていたのに、マシンを壊しちゃって本当に残念だよ。」
「最終日以外はよいテストが出来た」とチーフテストエンジニアのマーク・エリスは説明する。「予定していたことは出来たし、車の信頼性は驚くほど高い。今後のGPに向けて、ミシュランタイヤとの相性を色々試すことが出来た。シングルエンジンでも全く問題ない。」「デイビットソンの事故は不運だったが、今後のウェットテストが楽しみだ。その前にポールリカールサーキットでのテストがあるがこれも同様に楽しみだ」
ホンダの中本修平エンジニアリング・ディレクターは次のように語る。「我々は3日間の充実したテストを行い、マレーシアでの結果がどうなるか楽しみだ。エンジンには全く問題は無い。ラップタイムはよくなっているしミシュランタイヤへの理解も深まっている。ウェットテストで一日無駄になったのは残念だったけどね。」