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【新シーズンF1読本(後編)】正念場を迎える角田裕毅。真のマニュファクチャラー参入への期待と史上最多開催の課題
2023年1月31日
2023年F1始動が近づきつつあるなか、ベテランモータースポーツジャーナリスト、ピーター・ナイガード氏が、来るシーズンに注目する10の項目を挙げた。前編「フェラーリに黄金期以来のフランス人代表。アロンソのハネムーン時代の限界点とハミルトンの去就」 に続く後編では「重要な一年を迎える角田裕毅」「時間切れが迫るウイリアムズ」「新ラスベガスGPのビジネスプラン」「新たなマニュファクチャラー参入への期待」「史上最多開催数のシーズン」について紹介する。
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■重要なシーズンに臨む角田裕毅
2023年は角田裕毅にとって極めて重要な年になる。彼はこれまで順調に進歩し続け、F1で3年目を迎える。今年はこれまで以上のものが求められるだろう。
ドライバーにとってF1での3年目は、大きく成長しなければならない時期だ。最初の2シーズンのチームメイトは経験のあるピエール・ガスリーで、今年はガスリーに代わってF1ルーキーのニック・デ・フリースが加入した。
デ・フリースはメルセデス傘下のドライバーで、リザーブも務めてきたことから、同チームで何度もテストをした経験を持つ。2022年イタリアGPでは病欠したアレクサンダー・アルボンの代役を急きょ務め、見事な走りを見せた。
F1は非常に厳しく無常な環境だ。角田がF1に残るためには、2023年にデ・フリースよりも圧倒的に優れた結果を出す必要がある。時折感情を爆発させることがある角田だが、まず感情をコントロールしなければ、好結果を安定して出し続けることはできない。さらに、調子の良いときと悪いときの差を縮めることも重要だ。良いときの角田は非常に優れたパフォーマンスを見せて、F1シートにふさわしいドライバーであり、アルファタウリより良いチームに行くべきだとすら思わせる。だが時には、本当にこの週末に走っていたのかどうか、エントリーリストを見直したくなるような日もあるのだ。
■ウイリアムズは浮上できるのか
2023年にウイリアムズが向上するかどうかに注目すべきだ。1990年代に大きな成功を収めた名門チームでありながら、この数年、低迷から抜け出せずにいる。過去5年のうち4シーズン、コンストラクターズ選手権最下位に沈んでいるのだ。唯一、2021年には8位に浮上、希望が見えたが、2022年に再び10位に戻ってしまった。
2020年8月にウイリアムズファミリーからチームを買収したドリルトン・キャピタルの忍耐が永遠に続くとは限らない。昨年12月には、チーム代表ヨースト・カピートとテクニカルディレクターのフランソワ−グザビエ・ドゥメゾンがチームを離脱し、さらに多くのチームメンバーが去るといううわさもあった。後にメルセデスF1チームで戦略責任者を務めたジェームズ・ボウルズが新チーム代表に就任。新体制となったウイリアムズが2023年をどのように乗り切るのかを見ていきたい。
■ラスベガスGPの新しいビジネスプラン
今年カレンダーに加わったラスベガスGPは非常に興味深い。まず、新しいサーキットを見るのが楽しみだ。有名なラスベガス・ストリップの一部が含まれるコースでF1マシンが走る光景は壮観だろう。
しかしサーキット以上に興味深いのは、ラスベガスGPのビジネスプランが、他のグランプリとはかなり異なっていることだ。まず、F1自体が地元プロモーターと密接に連携し、サーキットのインフラに多額の投資を行っている。F1のオーナー、リバティ・メディアは、サーキットに隣接する土地に新しいピット&パドックビルディングを建てるために、2億5000万ドル(約326億円)を支払ったと言われている。
さらに、ラスベガスGPが主に対象としているファンは、一般的なF1ファンではなさそうだ。チケット料金の最低価格は500ドル(約65000円)で、市内の高級ホテルが数千ドル(数十万円)のパッケージを用意している。ラスベガスGPのグランドスタンドには、熱狂的なF1ファンというよりも、大金持ちが並ぶことになるだろう。
ラスベガスGPのビジネスプランは、F1がこれから目指していく方向なのか、このグランプリのみの特徴になるのかを見ていくことも面白い。
■新たなF1参戦計画が明らかになるか
F1に前回新しいマニュファクチャラーが参入したのは遠い昔のことだ。アルファロメオ、アストンマーティン、アルピーヌは既存のチームと提携しただけだ。真の意味での新たなマニュファクチャラー登場としては、2015年のホンダまで遡ることになる。
2026年から参入するアウディは、ザウバーを買収するわけだが、アルファロメオ、アストンマーティンとは異なり、自身でエンジンを製造する計画であり、はるかに本格的で予算のかかるプロジェクトだ。
2026年の新エンジンレギュレーションと、F1の最近の成功により、自動車メーカーにとってF1は非常に魅力的なものになっている。ホンダが再び参戦するのか、フォードやヒョンデなどに動きがあるのか。2023年に新しい発表があるのかどうか、楽しみだ。
■史上最多開催数のシーズンにおける課題
2023年は23戦で開催され、F1史上最長のシーズンとなる。F1で働く人々のなかには、このハードスケジュールによって疲労し、燃え尽きてしまう者もいるだろう。それを防ぐために、チームはスタッフをローテーションする計画を立て、すでに実行に移しているチームもある。
この数年、チーム代表が一部グランプリを欠席するケースも見られるようになってきたが、当然のことながら、ドライバーは全戦参加しなければならない。ファーストクラスやプライベートジェットで移動することが多少の助けにはなるものの、それでもマックス・フェルスタッペンやケビン・マグヌッセンは、最初に計画されていた24戦は多すぎると主張していた。
しかし真の問題は、テレビ視聴者がこれだけの開催数をどう受け止めるか、ということだ。それはF1の収入において非常に重要だ。視聴者はレース数増加にどう反応するだろう。3月から7月末までの5カ月のなかで13戦、夏休みをはさんで、8月末から11月末までに10戦だ。後半戦の3カ月には、グランプリのない週末は4回しかない。これだけ頻繁にレースを行っても、ファンを惹きつけられるほど、F1の魅力は大きいのかどうか、試される年にもなるだろう。
(Peter Nygaard)
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4/18(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
4/19(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
4/20(日) | 決勝 | 結果 / レポート |


1位 | ランド・ノリス | 77 |
2位 | オスカー・ピアストリ | 74 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 69 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 63 |
5位 | シャルル・ルクレール | 32 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 30 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 25 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 18 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 151 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 93 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 71 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 57 |
5位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
6位 | ウイリアムズ・レーシング | 19 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 7 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 6 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

