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ホンダのF1プランを注視する既存マニュファクチャラーたち。レッドブルの不当なアドバンテージを警戒
2022年12月14日
12月12日に行われた2023年ホンダモータースポーツ活動計画発表会の場で、ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長が、2026年からスタートする新たなF1テクニカルレギュレーションの時代に向けて、パワーユニット・マニュファクチャラーとしてFIAへの登録を行ったことを明かした。F1に参戦することを決定したわけではないと渡辺社長は述べているものの、ホンダがもしも2026年以降もレッドブルの技術パートナーとしてF1に関わり続けるのであれば、レッドブル・パワートレインズが新規参入者としての優遇措置を受けるのは不当であると既存マニュファクチャラーらは考えており、これに関する対策を講じようとしている。
2022年8月、FIAは2026年のF1パワーユニットレギュレーションを承認した。
次世代パワーユニットにおいては、100%持続可能な燃料が使用され、電力の割合が引き上げられ、MGU-H(熱エネルギー回生システム)は廃止、コストキャップも導入される。規則変更の目的は、環境上の持続可能性を追求し、よりシンプルで低コストなシステムに変え、市販車との関連性を強めて、新たな自動車メーカーの参入を促進することである。
ホンダは2021年末でF1活動を終了、現在はレッドブル・レーシングとアルファタウリにパワーユニットを供給するレッドブル・パワートレインズに技術支援を行っており、現契約期間は2025年末までとなっている。2022年10月には、ホンダとレッドブル・グループのパートナーシップ強化が発表され、レッドブルとアルファタウリのマシンに、HRCのロゴに加えてHONDAのロゴもあしらわれることが決まった。HONDAのロゴは、2023年にも両チームのマシンに飾られる。
渡辺社長は、HRCを2026年以降のPUマニュファクチャラーとして登録した理由について、F1新レギュレーションは、カーボンニュートラルの方向に進み、電動化についても推し進められており、このふたつは本田技研が推進しているものでもあるため、ターゲットが一致していると説明、レース会社としてレースについての研究を進めていくために製造者登録を行ったと述べた。また、今回登録したことで、2026年からのF1参戦が決まったわけではないとも述べている。
ホンダが実際に2026年からF1に参戦するかどうかは定かではないが、パワーユニット・マニュファクチャラーとして登録したことで、技術および競技面での議決権を確保することができる。将来参戦する可能性のあるマニュファクチャラーにとって、それは絶対に必要なものだ。
以前から、ホンダが新規則導入とともにF1に戻って来る可能性があると推測されていたが、今回、パワーユニット・マニュファクチャラー登録を行ったと公表したことで、他のマニュファクチャラーであるフェラーリ、メルセデス、ルノーの懸念は高まっていることだろう。
既存マニュファクチャラーは、ホンダが独立したマニュファクチャラーとしてF1に復帰することは歓迎している。だが、2026年以降もレッドブル・パワートレインズのテクニカルパートナーとして支援を続けるとなると、レッドブル・パワートレインズは今までどおりホンダのサポートを受けながら、新規参入者に与えられるメリットを受け取ることになり、それは不当だというのが、ライバルたちの考えだ。
レッドブル代表クリスチャン・ホーナーは、「2026年の新規参入者として、レッドブル・パワートレインズをエントリーした」と述べている。
新規参入マニュファクチャラーは、ライバルたちに早く追いつくことができるよう、予算やダイナモ使用時間などについて既存マニュファクチャラーよりも有利な条件が認められている。しかしこの優遇措置は、アウディのように純粋なニューカマーに対してのみ与えられるべきものである。
そのため、FIAには、2026年以降のパワーユニットに使用されるテクノロジーに関して、ホンダとレッドブル・パワートレインズの間で情報交換が行われていないかどうかを厳しく監視し、レッドブル・パワートレインズが不公平なアドバンテージを得ないよう対処することが求められている。
フェラーリ、メルセデス、ルノーは、レッドブル・パワートレインズが不当に優遇されることがないよう、FIAに圧力をかけていく考えであり、そのためにどういう行動を取るべきかについて、すでに協議に入っている。最近ではアウディも、FIAに対して、レッドブルとホンダの協力関係の詳しい状況について問い合わせた。アウディとしても、レッドブルが技術面で圧倒的に有利な立場に立つことを懸念しているのだ。
(Grandprix.com)
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