本日、トヨタはF1をはじめIRLなど今シーズンの参戦体制を発表した。
3月7日のオーストラリアGPでシーズンの幕が開けるF1。参戦3年目となるトヨタF1チームは2004年を“飛躍の年”と位置付ける。「昨年はシルバーストンでのトップ走行やダブルポイントを獲得したホッケンハイムのように存在感を示せたレースもあった。今年は“飛躍”がキーワード」と齋藤明彦副社長。ドライバーは加入3年目のオリビエ・パニスと、2年目のクリスチアーノ・ダ・マッタのコンビで「全レースでのポイント獲得と表彰台」を狙う。
チームは先週ポールリカールでレースシュミレーションもこなし開幕戦に備えている。「いくら良いレースをしてもまだF1の住人と認められていない。それには結果を出すのがいちばん」と話したのはトヨタモータースポーツGmbH(TMG)の富田務社長。さらに新テクニカルディレクターに就いたマイク・ガスコインを筆頭にチーム体制の強化が進められていることを強調し、今シーズンの健闘を誓った。
初参戦にもかかわらず昨シーズン、ドライバーズとマニュファクチャラーズの両タイトルを獲得したIRLへは5チーム7台のエンジンを供給する。トヨタの今シーズンの目標はダブルタイトルの堅持だ。そのなかでも特に前半戦は第3戦のインディ・ジャパンと、続く伝統の第4戦インディ500に照準を絞っている。インディ500からはレギュレーションによってエンジンの排気量がそれまでの3.5から3.0リッター引き下げられる。トヨタはこの規定に沿ったエンジンを来週にも回す予定だ。また、発表会にはトヨタエンジン搭載のモー・ナン・レーシングから参戦3年目を迎える高木虎之介も出席した。
F3でトヨタエンジンを使用する予定なのはトムス、ナウモータースポーツ、インギング、DTMの4チーム10台。昨年コートニーを擁し4年振りにタイトルを奪還したトムスのエースには、リチャード・アンティヌッチが決定した。他にもナウモータースポーツから番場琢が移籍するほか、FTチャンピオンの中島一貴、ユーロF3で経験を積んだ山本左近の4人がトムスのシートに決定。ナウモータースポーツは小早川済瑠と池田大祐を起用する。