ザウバーに新たに加入したジャンカルロ・フィジケラは、このスイスチームへの移籍について、主要チームのシートを手にするための足掛かりにしたいと考えている。
2003年のフィジケラはジョーダン・フォード・チームにて完走を逃すこと9度と失意のシーズンを送った一方、雨の影響を受けたブラジルGPで幸運なF1初優勝も手にした。
今シーズンは若きブラジリアン、フェリペ・マッサとペアを組むフィジケラは、強力なシーズンを願うと同時に、それによって自身が、より大きなより良い環境のチームへとステップアップできればと願う。
イタリアンである彼の夢がフェラーリ・チーム入りであることは間違いない。同チームは2005年以降のミハエル・シューマッハーのパートナーについて、未だルーベンス・バリチェロの残留を決定せずにいる。
またフィジケラの狙いはウイリアムズの空きシートにも向けられている。ファン−パブロ・モントーヤが2005年にマクラーレンに移ることを決定したためだ。僚友ラルフ・シューマッハーもまたウイリアムズと2005年の契約を更新しておらず、BMWエンジン搭載の同チームでは2つのシートが空く可能性もある。ウイリアムズのシートについては、ジェンソン・バトン、マーク・ウエーバー、マルク・ジェネらがうわさされている。
ロイター通信にフィジケラは、来るシーズンとそれ以降の彼の望みについてこう語っている。
「僕の夢はもちろんトップ3チーム、フェラーリかマクラーレン、ウイリアムズのいずれかでいつの日か走ることだ」
「だからザウバーでできるだけポイントを上げ、いいシーズンを送ることがとても大切になる」
フィジケラはすでに今季フェラーリのテストに参加することで合意している。フェラーリ・エンジンを搭載するザウバーなればこその密な関係の賜物だ。
フィジケラはまた、もしトップチームからオファーがきた場合も、チームオーナーのペーター・ザウバーがそれを妨げることはないと明言されている。
新車C23にはまだ乗ってはいないが、昨年型車での初テストに好感触を得たという。
「エンジンは十分強力で、とても信頼性があり、ドライブのし易さが特にいい」とロイターの取材に答えるフィジケラ。「今はもう楽しみでしょうがない。なにしろフェラーリと同じスペックの2004年型エンジンを使い、初めてフェラーリのギヤボックスも使えるのだからね」
「どんなことだって起こり得るよ。だって、去年なんか、コンペティティブとはいえないジョーダンのマシンで、1勝を挙げられたんだからね」
「いつも年の初めには、今年こそが大切だと言う。しかし身体的にも精神的にも僕自身去年より強くなったと感じるし、過去のどの時よりも力強さを感じる。ドライバーにとってはこれこそとても重要なことだ」