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F1第7戦金曜会見:チームオーダーの一件を話し合ったペレス。戦略には同意も、サポート役ではないことを明確に

2022年5月29日

 1週間前のF1第6戦スペインGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が3連勝を果たし、セルジオ・ペレス(レッドブル)も2位表彰台に上がった。しかしチェッカー直後のペレスは担当エンジニアに、「(このレースについて)あとで話そう」と、チームに対しあからさまな不満を表明していた。


Q:チーム内の戦術やチームオーダーについて、話をしたいと言っていました。どのような結論に達しましたか?
ペレス:レース後に話をしたよ。レース中は、2ストップ作戦で行くつもりだったし、それはうまくいくはずだった。そしてチームも、受け入れてくれていたんだ。でも結局は、3ストップで行くしかなかった。ふたりともその戦略に同意して、前に進んだということだ。レッドブルの雰囲気はとてもいいし、勢いもある。そして最終的に、チームとして素晴らしい結果を残すことができた。僕が勝てるよう全面的にサポートしてくれると、チームもはっきり言ってくれたしね

2022年F1第6戦スペインGP 1位マックス・フェルスタッペンと2位セルジオ・ペレス(レッドブル)
2022年F1第6戦スペインGP 1位マックス・フェルスタッペンと2位セルジオ・ペレス(レッドブル)


 レッドブルに移籍したばかりだった昨年のペレスは、助っ人という役割を十分自覚し、フェルスタッペンのサポートに徹していた。それが今季は、フェルスタッペンと互角の速さと結果を出していることもあり、今まで封じ込めていた貪欲さが出てきたことは確かだ。


 スペインGPに話を戻せば、ペレスは2回ストップで走り切れるつもりだった。ところがチームは、フェルスタッペンとジョージ・ラッセル(メルセデス)の間に壁を作る意図で、首位を快走していたペレスにピットインの指示を出した。上のコメントでは、今も完全には納得していない感じだ。


「僕が勝てるよう全面的にサポートしてくれる」というチームの約束も、状況次第ではどうなるかわからないのは、ペレス自身もわかっているはず。その辺りの確認の意味で、以下のようなダメ押しの質問がイギリス人のベテランジャーナリストから飛んだ。しかしペレスの答えは変わらなかった。


Q:チェコ、チームとの話し合いでは、今後も優勝やタイトル争いをする自由があること、マックスの単なるサポート役ではないことは確認しましたか?
ペレス:そこは本当に明確な点だ。チームがわざわざ言う必要もないことだし、ガレージ内では明確だ。そうでなければ、僕はここにいないよ。かなり明確なことだ


 ペレスはまるで自分に言い聞かせているかのように、「明確なことだ」と何度も繰り返した。レッドブルのふたりが優勝に絡む限り、この火種は再び再燃することになりそうだ。

角田裕毅(アルファタウリ)&セルジオ・ペレス(レッドブル)
2022年F1第7戦モナコGP金曜会見 角田裕毅(アルファタウリ)&セルジオ・ペレス(レッドブル)


 そしてペレス以上にチーム内の立場が微妙なのが、マクラーレンのダニエル・リカルドだ。移籍2年目の今季は昨年以上に低迷し、ここまでの6戦でポイントを獲得したのはオーストラリアGPの6位と、エミリア・ロマーニャGPスプリントの6位だけ。獲得ポイント数でチームメイトのランド・ノリスにトリプルスコアをつけられ、ついにチーム上層部から公然と批判されるところまで来てしまった。


Q:あなたの上司であるザク・ブラウンが週明けに、「あなたは期待に応えていない」とコメントしています。それに対するあなたの反応は?
リカルド:嘘ではないというか、かなり事実だね。でもなんていうか……、そういうコメントは個人的に受け止められない。僕はかなり日焼けしているけど、それだけじゃなくて面の皮も厚い。でも批判は謙虚に受け止めているし、何より僕の現状は誰よりも僕自身が一番厳しく受け止めてる。10位や12位でレースをするのが嫌なのはわかってる。一方で自分が上位に行けると信じているし、上位にいるべき人間だと思っている。このマシンで最大限の力を発揮するために、試行錯誤を繰り返しているんだ。チームも僕もそれを望んでいるし、僕たちはそれをやり遂げようとしているんだ


Q:それでもメルボルンの6位以降、再び調子を崩している。今季のマシンとの相性が悪いのでしょうか?
リカルド:自分が望んでいる以上のものが、得られていないのは確かだね。そしていくつか、思い通りにならないこともあった。ただそれらを差し引いても、(今季のマシンで)いつも100%の力を発揮するのは、僕にとってはちょっと難しいことだ。時々いいレースもあったけど、正直なところまだ取り組んでいる最中なんだ。これから毎戦、0.5秒速く素晴らしい走りを見せたいと思う。そうなるように努力しているんだけど、まだその途中過程というところだ


 レッドブル時代、あれほど輝いていたリカルドが、なぜマクラーレンではここまで手こずり続けているのか。今回のモナコでも、初日フリー走行FP2でいきなりバリアに突っ込み、セッションを丸々棒に振ってしまった。「ちょっとプッシュしすぎた」という本人のコメントからは、焦りを感じざるを得ない。モナコはポールポジション2回、優勝1回と大得意のサーキットであるだけに、ここで浮上のきっかけを掴んでほしいのだが。

ダニエル・リカルド(マクラーレン)
2022年F1第7戦モナコGP金曜会見 ダニエル・リカルド(マクラーレン)



(Kunio Shibata)


レース

11/29(金) フリー走行 22:30〜23:30
スプリント予選 26:30〜27:14
11/30(日) スプリント 23:00〜24:00
予選 27:00〜
12/1(日) 決勝 25:00〜


ドライバーズランキング

※ラスベガスGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン403
2位ランド・ノリス340
3位シャルル・ルクレール319
4位オスカー・ピアストリ268
5位カルロス・サインツ259
6位ジョージ・ラッセル217
7位ルイス・ハミルトン208
8位セルジオ・ペレス152
9位フェルナンド・アロンソ63
10位ニコ・ヒュルケンベルグ35

チームランキング

※ラスベガスGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム608
2位スクーデリア・フェラーリ584
3位オラクル・レッドブル・レーシング555
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム425
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位マネーグラム・ハースF1チーム50
7位BWTアルピーヌF1チーム49
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム46
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

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