スポンサーであるトラストがミナルディとの提携解消を決め、チーム離脱が決定的になったヨス・フェルスタッペンだが、彼のスポンサーのひとつは引き続きミナルディのバックアップを続けることになるかもしれない。
オランダのニュースサイトnieuws.nlによれば、オランダの大手浴室メーカー、ウィルクスが、フェルスタッペンのスポンサードをやめ、オランダの若き期待の星、クリスチャン・アルバースをF1デビューさせるべく、彼のバックアップを行う意向でいるらしい。ウィルクスは2003年、他のオランダ企業と共にミナルディをバックアップし、フェルスタッペンのF1現場復帰をサポートした。
報道によると、アルバースは700万ユーロのスポンサードを受け、同じオランダ企業のトラストが技術発展の見込みがないという理由で提携を解消すると共にフェルスタッペンの契約も絶望的となったミナルディからF1デビューを狙っているらしい。ウィルクスはフェルスタッペンの来季のF1シート獲得のために他のオランダ企業と足並みを揃えて彼をサポートすると見られていたが、どうやら今回は単独行動をとる模様で、アルバースをサポートすると共にF1を通じて社名の露出度をアップしたいようだ。
アルバースは2003年、DTMに参戦。開幕直前にメルセデスの中でも第一線のチームに格上げされると、最も多い優勝回数を残すと共にドライバーズランキングでベルント・シュナイダーと4ポイント差の2位を獲得した。DTMで素晴らしい活躍を見せるアルバースだが、かつて国際F3000にてヨーロピアン航空がスポンサードするミナルディF3000チームでマーク・ウエーバーとコンビを組んでいたことから、ポール・ストッダートとも旧知の仲だ。
そのストッダートがF1で率いるミナルディだが、すでにジャンマリア・ブルーニと契約を結び、ゾイト・バウムガルトナーに正式なオファーを出していることから、いまのところシートに空きはない。ただし、バウムガルトナーには決められた期限内にスポンサーを集めることという条件があり、事の次第によってはアルバースが来季のラインナップに加わる可能性も残っている。
ちょうど1年前、イギリス人ドライバーのジャスティン・ウイルソンがドライバー契約を結ぶまでは、フェルスタッペンとアルバースがミナルディでコンビを組むというウワサが囁かれていた。