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60周年を迎えた鈴鹿サーキットの新ロゴマークに描かれるコース風の図の由来はいったい何?

2022年3月25日

 2022年、開場から60周年という記念すべき年となっている三重県の鈴鹿サーキット。世界屈指のレーシングコースのひとつで、今季はさまざまな記念のイベントが行われているが、60周年に合わせてロゴマークも刷新された。ただ文字の部分はさておき、左側のコース図のようなマークの由来はいったいどんなものなのだろうか。もちろんコース図がモチーフなのは分かるが、いろいろ気になるところもある。どんな由来なのか、鈴鹿で広報担当に直撃した。


 1962年に誕生した鈴鹿サーキットは、F1日本グランプリをはじめとした多くの名レースの舞台として、世界中にその名を知られるコースだ。2022年、サーキットは開場から60周年という記念の年だが、2022年に運営するモビリティランドは『ホンダモビリティランド』に社名を変更。また、「世界からの評価を集める『SUZUKA』のプレゼンスをさらに強化し、洗練度や好感度をさらに高めることを目指して」ロゴマークも変更された。


 新しいロゴはすでにコース内をはじめ鈴鹿中の案内板等にも活用されているが、基本的にアスファルトグレーの地にホワイトの文字で『SUZUKA CIRCUIT』、そしてその左側にコース図のようなものがある。


 筆者は3月19〜20日に開催された今季最初のビッグレースであるスーパー耐久第1戦を取材していたのだが、その際にパドックで立ち話をしながら、関係者から聞かれたのがこちらだ。


「このマーク、どっちが1コーナーなの?」


 たしかに鈴鹿サーキットのコース図に見えるのだが、いろいろなところが省略されていて、一見するとどちらが1コーナーかは分からない。左側の丸くなっている方が1コーナー? でもスプーンカーブも丸いと言えば丸いし……。即答できなかったので、鈴鹿サーキットの広報担当に直撃してみた。


 実際、「世界からの評価を集める『SUZUKA』のプレゼンスをさらに強化し、洗練度や好感度をさらに高めることを目指して」とは説明されているものの、その由来については説明されていないので、その由来を教えてもらった。


 このマークは、いくつかの意味がかかっている。もちろん、特徴的な8の字レイアウトもそのひとつだが、さらに鈴鹿サーキットの頭文字『S』もかかっている。そして何より重要なのが、『オンリーワン≒ナンバーワン』というコンセプトだ。


 ホンダモビリティランド(鈴鹿サーキット)創業者のひとり、藤沢武夫氏が目指したものは、「ディズニーが“静の世界一”なら、俺たちは“動の世界一”になるんだ」というもの。そして、鈴鹿サーキットはみんなが夢を叶える場所だ。「鈴鹿で“一番”に憧れ、“一番”に挑戦し、そして“一番”を掴んだ」というのは、かの佐藤琢磨。


 そして60年の歴史のなかで、数多くのレーシングドライバーたちが鈴鹿で“ナンバーワン”を掴み、その人差し指で喜びのポーズを示してきた。その人差し指を掲げたポーズが、このマークの由来のひとつとなっている。8の字の左側の部分が人差し指を伸ばした拳の形、右側が腕を示しているという(ちなみに1コーナーは左側なのだとか)。


 鈴鹿サーキットの60年の歴史と思いがさまざまなかたちで詰まっているのがこのマーク。意味を分かった上で見ると、また違った印象を受けるのでは?

2022スーパー耐久第1戦鈴鹿 ST-Xクラストップで総合ポールポジションを獲得した永井宏明/上村優太/伊藤大輔(ポルシェセンター岡崎 911 GT3R)
2022スーパー耐久第1戦鈴鹿 ST-Xクラストップで総合ポールポジションを獲得した永井宏明/上村優太/伊藤大輔(ポルシェセンター岡崎 911 GT3R)

2022スーパー耐久第1戦鈴鹿 ST-5クラスのポールポジションを獲得した山野哲也
2022スーパー耐久第1戦鈴鹿 ST-5クラスのポールポジションを獲得した山野哲也

全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦『第20回JAF鈴鹿グランプリ』の予選トップ3会見に臨んだ松下信治、大湯都史樹、福住仁嶺
全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦『第20回JAF鈴鹿グランプリ』の予選トップ3会見に臨んだ松下信治、大湯都史樹、福住仁嶺



(Ryuji Hirano / autosport web)


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