ドイツGPでシーズンベストの3位に入り、合計33ポイントを獲得したルノーのヤルト・トゥルーリが、2003年シーズンを振り返ると共に来年への抱負を語った。
Q:ご自身の2003年シーズンの評価を教えてください。
ヤルノ・トゥルーリ(以下JT):とても面白いシーズンだったし、いい思い出がたくさんできた。今年は何か大きなことの始まりになったような感じで、ルノーの将来が感じられ、その一員であることをうれしく思う。車の開発には僕がもてる100パーセントの力を出せた。このチームで2年目になるが、お互いに十分理解し合えるようになり、本当にいい一年だった。
Q:ルノーのパフォーマンスも向上しましたね。
JT:その通り。シーズン序盤は明らかに速さでは3番手のチームだった。選手権の中盤を迎える頃にはフェラーリ、ウイリアムズ、マクラーレンに少々押されたけれど、その後僕らのスピードも挽回した。車の開発を続け、シルバーストンで投入した新しい車体パッケージで一層パフォーマンスが向上した。
Q:R23は予想通りの出来でしたか?
JT:若干信頼性に不安はあったものの、前型車に比べたら大きな前進だった。速く、ドライブしやすかったし、さらに重要なことは予測の立てやすさだった。おかげでドライバーも自信を持つことができ、明暗を分けるコンマ数秒を追うことができた。シーズンの終わりには自分でも本当に楽しめた。どんなタイプのサーキットであろうと表彰台を目指して闘えたのだからね。
Q:特に思い出に残る予選ラップや決勝での追い越しシーンなどありますか?
JT:たくさんあって答えるのが難しいね! あえていうならマレーシアの予選とか、他でも金曜は何度も最速タイムを出した。優勝を狙えた場面も何度かあったし、おかげで士気が高められた。
Q:フェルナンド・アロンソはどうですか?
JT:最後に話したときは元気だったよ! しょっちゅう電話し合っているし、僕が思うに、チームにとってもよくバランスのとれたコンビなのだろう。僕らの間には内輪もめもないし雰囲気がよく、これはチームにもプラスだと思う。
Q:2004年の抱負を聞かせてください。
JT:2003年より上に行くこと。とにかく一番を目指すよ! いまはとても自信に満ちている。かつてないくらいにいい雰囲気になれたのも、きっとルノーというチームのおかげだろう。トップチームときっと闘えるようになる。もちろん、1週末にエンジン1基という新レギュレーションの下で信頼性を発揮できるかによるのだが、チームとしては自信を持っている。とはいえ、他のチームもみな同じようにハードワークを続けているのだから、来年はもっと接近していくと思う。
Q:2003年にご自分に変化はありましたか?
JT:ドライビングに関しては今までにないくらい速かったし、これまでの経験のおかげでどんな状況にも対応できるようになった。しかし、個人的な面でも発展できたと思う。以前は物事が悪い状況になると自分の殻にこもりがちだった。だが今なら落ち着いていられるよ。ツキが逃げたのならしかたがない、チームのやる気を維持する唯一の方法は前向きであり続けること、そう分かったんだ。