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「激戦の中にいるのは応援してくれたファンと関係者全員のおかげ」同点の最終戦は47年ぶり/ホンダ山本MDインタビュー
2021年12月11日
ホンダF1のラストレースとなる2021年最終戦アブダビGP。その初日、FIAの公式記者会見にホンダF1でマネージングディレクターを務める山本雅史が出席。最後の一戦に賭ける意気込みを語った。さらに公式会見直後に、個別インタビューにも応じ、あらためて最終戦を迎えた現在の心境を語ってもらった。
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・FIA会見
──今シーズンのホンダは、2015年にF1に復帰して以降、最も成功した1年になっています。
山本雅史マネージングディレクター(以下、山本MD):ここに至るまで、さまざまなことを経験したことを忘れてはいけません。マクラーレン時代はお互いがお互いをリスペクトしすぎて、若干コミュニケーションが足らなかったところがありました。その経験から、トロロッソとはもっと密な関係を築くよう心がけ、PUだけでなく、車体ももっと突っ込んで学べるようチームとの関係を築いていきました。それが大きな分岐点となって、いまのホンダを支えていると思っています。3チーム目のレッドブルと組んだことでわれわれはさらに大きく成長しました。2チーム4台体制になったことで、PUの技術力も飛躍的に向上。いまチャンピオン争いをしてることを非常にうれしく思っています。
──今週末、どのような結果が待っていようとも、ホンダが今シーズン素晴らしい活躍をしたことには変わりはありません。にもかかわらず、今シーズン限りで撤退するというのは残念でならないのですが、2021年限りでF1参戦を終了するという決定を発表して以降、本社でその決定について議論し直すことはなかったのですか。
山本MD:われわれにとって大きな決断だったことは間違いありません。ただし、ホンダは世界のお客さんのためにカーボンニュートラルを加速しなければいけないという決断をしました。したがって、その発表後、それを覆す議論は行っていません。
──来年以降、ホンダはどのようにレッドブル・パワートレインズをサポートしていく予定ですか。
山本MD:今年同様、レッドブル、アルファタウリがチャンピオンシップを戦ううえで有効なパワーユニットになるよう、レッドブル主導の下、来年はホンダができる限りエンジニアリングサービスを協力していく予定です。
──2015年にF1に復帰して以降、最も大変だった時期と最高の瞬間はいつでしたか。
山本MD:ワーストは2017年のバーレーン。一番うれしかったのはレッドブルと初めてのレースとなった2019年のオーストラリアGPの3位表彰台。それから、同じく2019年のオーストリアGPの復帰後、初優勝です。
■「ホンダを応援してくれる世界のファンに感謝」“ありがとう”シャツを再び着用
・個別インタビュー
──今日からホンダのスタッフは白いシャツを着ています。トルコGPで着ていた「ありがとう」がプリントされたシャツですが、今回、最終戦で再びこの白いありがとうシャツを着た理由を教えてください。
山本MD:これはトルコで着た鈴鹿スペシャルですけど、腕にありがとうの文字が入っているので、今週アブダビ最終戦でホンダの7年間の集大成という意味も込めて、ホンダを応援してくれる世界のファンに感謝という意味でこのありがとうのシャツを着ようと決めました。
──トルコGPでは、同じ日に行われる予定で中止となった日本GPを待っていた世界中のファンの方へのものでしたが、今回はみんなに感謝ということですね。
山本MD:そうです。みなさんに感謝です。7年間応援してくださった人たちから私たちはたくさんの力をもらいました。そのことへの感謝です。そして、それだけでなく、研究所でPUを開発し、アップデートし尽くしてくれた人も含めて、ホンダのF1活動を支えてくれた全員に感謝です。実際この週末チャンピオンシップで同点です。同点で最終戦を迎えるのは47年ぶりで、本当にこんなことがあるんだなというくらいの激戦のなかにいられるのも、ここまで応援してくれたファンのみなさんがいて、ここまで準備してくれた関係者全員に感謝という思いしかありません。週末に向けてしっかり、いいレースをしたいと思います。
──スペシャルヘルメットを用意したドライバーもいますね。
山本MD:木曜日に、うれしいことがありました。マックス(・フェルスタッペン/レッドブル・ホンダ)と角田(裕毅/アルファタウリ・ホンダ)くんがスペシャルヘルメットで最終戦を戦うと言ってきたことです。マックスはいままでのメインで使用してきたデザインのヘルメットの後頭部に『ありがとう HONDA』という文字を入れてくれました。(ヘルムート・)マルコが日本語が読めなくて「なんて書いてあるの?」と聞いてきたので教えたら、喜んでいました。角田くんは新しいデザインのなかに『ありがとう』という文字を入れてくれました。本当にありがたい話です。
──チャンピオンシップがかかった一戦、フェルスタッペンおよびレッドブル・ホンダの雰囲気はいかがですか。
(Masahiro Owari)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 131 |
2位 | ランド・ノリス | 115 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 99 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 93 |
5位 | シャルル・ルクレール | 53 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 48 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 41 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 30 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 14 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 246 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 141 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 105 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 94 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 37 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 14 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 8 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 7 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

