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10番手スタートのハミルトン、フェルスタッペンとの激戦を制して大逆転優勝。通算101勝目【決勝レポート/F1第19戦】
2021年11月15日
11月14日現地時間14時、F1第19戦ブラジルGPの決勝が行われた。
晴天に恵まれ気温は23度、路面温度は39度まで上がっている。
スプリント予選を5番手で終えたルイス・ハミルトン(メルセデス)は、ICE投入で5グリッド降格ペナルティを科され10番グリッドからのスタート。キミ・ライコネン(アルファロメオ)はスプリント予選後にリヤウイングを別仕様に交換してピットレーンスタートとなった。
自由選択のスタートタイヤは15番グリッドの角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)だけがソフトタイヤ、それ以外は全車がミディアムタイヤの新品で、アストンマーティン勢は皮むきを行っただけのミディアムタイヤを履いている。
スタートでポールポジションのバルテリ・ボッタス(メルセデス)は加速が鈍く、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がインに飛び込んで2台は並んでターン1へ。ボッタスは押し出されるかたちになりターン4ではオーバーシュートしてセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)にも抜かれて3番手に後退し、レッドブル勢が1-2体制を形成する。
後方ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)が好スタートを決めてターン4でカルロス・サインツ(フェラーリ)のインに入り、フェラーリ勢は2台揃ってコースオフするがルクレールが4番手に上がる。ハミルトンも好スタートで8番手まで上がり、ターン6〜7でアウトからピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)を抜いて7番手へ。さらに3周目のターン1でサインツを抜いて5番手、4周目にはルクレールを抜いて4番手。5周目にはボッタスとポジションを入れ換えて3番手まで浮上してきた。
ランド・ノリス(マクラーレン)は発進加速が鈍かったサインツの前に出るが、直後に接触してパンクを喫しピットに戻る。角田は5周目のターン1でランス・ストロール(アストンマーティン)のインを突くが接触してフロントウイングと右側バージボードに大きなダメージを負ってピットインしハードタイヤに交換する。ターン1〜2にはデブリが散乱し、この処理のためセーフティカー導入となった。
順位は首位フェルスタッペン、2番手ペレス、3番手ハミルトン、4番手ボッタス、5番手ルクレール、6番手サインツ、7番手セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、8番手ガスリー、9番手エステバン・オコン(アルピーヌ)、10番手ダニエル・リカルド(マクラーレン)。
レースは10周目に再開となり、フェルスタッペンはギリギリまで引っ張って加速し首位を守る。ボッタスはルクレールにアウトに並ばれるがなんとかポジションを守った。角田は集団の最後尾からウイリアムズ勢を抜いて行く。
11周目のターン1でミック・シューマッハー(ハース)がアウト側に並びかけたライコネンと接触してフロントウイングを壊し、ターン8〜10にデブリが散乱したためVSC(バーチャルセーフティカー)となる。
レッドブルは2番手ペレスがハミルトンを抑えてフェルスタッペンを先行させる。14周目のセクター1でVSCは解除となった。
15周目のセクター3からDRSが使用可能となり、ハミルトンは2番手ペレスのDRS圏内でプレッシャーをさらに強めていく。ハミルトンは18周目のターン1でアウトからパスするが、ペレスもターン4で抜き返して2番手を取り戻す。ハミルトンは続く19周目のターン1で再びペレスをパスし、今度はターン4で仕掛ける隙を与えない。しかしこの間にハミルトンとフェルスタッペンの差は3.9秒まで広がり、ここから2台はほぼ同じペースで周回を重ねていく。
22周目にストロールがピットインしてハードタイヤに交換。首位フェルスタッペンも24周目にはスライド量が増え始めるが、アンダーカット圏内にハミルトンを入れさせない。
8番手ガスリーが25周目にピットインしてハードに交換。26周目にはハミルトン、サインツもピットインするがサインツはハードが1セットしか残っていないためミディアムに履き替える。
これに対して首位フェルスタッペンも翌27周目にピットインしてハードタイヤに交換し、ハミルトンの1.5秒前に戻り実質首位を守る。ペレスは28周目にピットインするがボッタスは暫定首位のままステイアウトを続ける。
30周目のメインストレートでストロールがデブリを飛ばし、この処理のためVSCに。この間にボッタス、リカルド、オコンがピットインして約10秒をゲインし、ボッタスはペレスの前3番手でコースに戻ることに成功した。
ハードタイヤでハミルトンは攻勢を仕掛けてフェルスタッペンのDRS圏内に入ろうとするが、フェルスタッペンも必死に引き離す。しかしアンダーカット圏外に押し出すことはできず、フェルスタッペンにとっては次のピットストップに向けてアンダーカットを仕掛けられないようにすることが重要となる。
40周目にフェルスタッペンは先手を打ってピットインし、ハードに交換してアンダーカットを阻止。これに対してハミルトンはステイアウトし、代わりにボッタスがピットインしてフェルスタッペンとルクレールの後方に戻る。翌42周目にペレスがピットインしてボッタスの後方へ。そしてハミルトンは43周目にピットインしてフェルスタッペンの2.5秒後方に戻り、再びフェルスタッペンを1秒差まで追いかけていく。
角田はタイヤが苦しくなるがステイアウトしてオコン、ベッテル、アロンソを抑えてガスリーを援護射撃。彼らに抜かれた39周目にピットインし、ストロールとの接触で科された10秒ペナルティを消化して17番手でコースに戻る。
ハミルトンはファステスト連発で一気にフェルスタッペンのDRS圏内に入り、47周目のセクター3で追い着く。48周目のメインストレートでさらにギャップを縮め、ターン4でアウトからフェルスタッペンに並びかける。しかしフェルスタッペンがエイペックスでアウトに膨らんでハミルトンを押し出すかたちとなり、首位を守る。スチュワードは審議の必要なしと判断し、ハミルトンは一旦距離をおいて再びフェルスタッペンとのギャップを縮めていき、両者の接近戦が続く。
51周目にガスリーがピットインし、1ストップ作戦を狙うアルピーヌ勢が先行する。翌52周目にはルクレール、53周目にサインツもピットイン。ガスリーは61周目のターン1でオコンを捕らえて8番手に浮上、さらに62周目のターン4でアロンソを抜いて7番手を取り戻した。
ハミルトンは59周目のターン1でフェルスタッペンにブロックラインを取らせ、ターン2からの立ち上がりでDRSを使って因縁のターン4手前で完全に前に出てブロックし、首位でターン4へと飛び込んでいった。
フェルスタッペンはガスリーを先頭とした周回遅れの処理でタイムロスを喫してハミルトンとのギャップが広がるが、3番手ボッタスとのペース差はほとんどなく9秒差は変わらない。残り7周でフェルスタッペンはペースを落として2番手確保の走りに切り替えた。
これでハミルトンはブラジルGPを制して第15戦ロシアGP以来となる今季6勝目、通算101勝目を挙げた。フェルスタッペンは10.5秒差で2位、ボッタスは3秒差まで迫ったものの3位に終わり、最後に4位ペレスがフリーストップでソフトタイヤを履いて1分11秒010のファステストラップを記録し、ハミルトンから1ポイントを奪い取った。トップから50秒遅れで5位ルクレール、6位サインツ、周回遅れで7位ガスリー、8位オコン、9アロンソ、10位ノリスという結果となった。角田はアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)の後方15位でレースを終えている。
(Mineoki Yoneya)
12/6(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
12/7(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
12/8(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 437 |
2位 | ランド・ノリス | 374 |
3位 | シャルル・ルクレール | 356 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 292 |
5位 | カルロス・サインツ | 290 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 245 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 223 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 70 |
10位 | ピエール・ガスリー | 42 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 666 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 652 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 589 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 468 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 94 |
6位 | BWTアルピーヌF1チーム | 65 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 58 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 4 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |