パナソニック・トヨタ・レーシング・チームの第3ドライバーとして今年、驚きのF1復帰をみせたリカルド・ゾンタ。かつてはBARやジョーダンで正ドライバーを務めていた彼に、テストに終始する一年やTF103のことなどを聞いた。
Q:トヨタTF103の強味と弱点について評価してください。
リカルド・ゾン
(以下RZ):旧型車と比べるとTF103は大きく改善された。空力にずいぶん手を加えたんだ。まだトラクションとピッチの調整にいくつか問題があるが、このシーズン中にもかなり改善が進んだ。サスペンションの改善にはトラクションが、コーナー進入の安定性には空力が、強く求められるんだ。
Q:車は思ったとおりの結果を出せましたか? それとももっと好結果を期待していた?
RZ:インディアナポリスやバルセロナのようなサーキットではとても競争力があったが、他の場所ではなかなか方向性を見出せなかった。おそらく、それぞれのレース向けの最良のバランスを見つけるという方向性にもっと努力を注ぐ必要があるのだろう。いい時もあるし、良くない時もあったからね。リザルトという点で見れば、予選はとても良かったが、なぜか望んでいた程のポイント獲得にはつながらなかった。
Q:スペインGPでチームは予選6番手&13位、決勝6位と見事な走りを見せました。バルセロナ・サーキットでテストで走り込んだおかげでしょうか?
RZ:カタルニアではずいぶんテストしているから、テスト結果が良かろうが悪かろうが関係なく、その作業内容すべてが役立つのだと思う。走り込んだ距離と集めたデータに代わるものはない。でも、バルセロナは一般的なテスト地だから、すべてのチームがセットアップにはいいアイディアを持ってレースの週末を迎えることになる。僕としては、僕らのあそこでのシーズン前テストには意味があったが、チームがレースウイークエンドを通して円滑に作業を進めていく力を持っていたことが大きかったと思う。
Q:車の開発を進めやすいのは、冬のオフの間ですか、それともシーズン中ですか?
RZ:サードドライバーの僕にとっては車の開発こそが本来の主な仕事になる。今シーズンのテストスケジュールは忙しくて、予定通りに進めるために相当な距離を走り込んだ。今年は2つのテストチームを組んで、長期的開発ともっと特定のレースの準備に特化した開発作業と仕事を分けた。この分担が功を奏して、シーズン後半の車の競争力アップにつながったのではないかと思っている。
Q:チーム全体を見て、これからどんな点がもっとも進歩しそうですか?
RZ:僕らのチームはまだ若くて、運営面でもまだ改善が必要だ。とは言え、今年は一丸となって働いたし、これからもっと速くなる。今年は、来年のためにたくさんテストをしてたくさん学び、自分たちに必要なことも分かっているので、来季はずいぶん楽になると思う。二人のレギュラードライバーもそのままだから、継続的にチームワークを活かしていけるだろう。
Q:仕事の上でチームといい関係を確立するのに、どれぐらいかかりましたか?
RZ:支障のない仕事上の関係を作るのに3カ月くらいはかかったと思う。テストはいいとしてもレースはまた別物だ。週末のプレッシャーの中で車のセットアップを迅速にこなさなければならず、そういう中で協調性が生まれてくるんだ。