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ホンダF1田辺TDレース後会見:優勝、入賞を果たした3台を称賛。角田のPUトラブルは「早急に原因究明」
2021年9月6日
36年ぶりに復活した2021年F1第13戦オランダGPをマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がポール・トゥ・ウインで制し、ドライバーズ選手権でもルイス・ハミルトン(メルセデス)を抜いて再び首位に立った。しかしメルセデスが2、3位に入ったこともあって、コンストラクターズ選手権では逆にリードを広げられた。
今回は地元の熱い声援を受けてフェルスタッペンが圧勝したものの、次戦イタリアGPは現行パワーユニットでレッドブルは勝ったことがなく、その次のロシアGPに至ってはメルセデスが全勝している。ホンダF1田辺豊治テクニカルディレクターは「最善の準備を重ねてレースに臨む」としつつも、「思いどおりにはいかないだろう」と、シーズン後半も厳しい戦いが続くことを覚悟しているようだった。
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──母国グランプリでマックス・フェルスタッペンが優勝を果たしました。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):ポールポジションからのスタートもきちんと決まり、その後はハミルトンにピタリと付けられる展開でしたが、チームが立てたレース戦略もしっかりと機能して優勝に結びつきました。非常にうれしく思っています。
──サーキットの雰囲気も素晴らしかったですね。
田辺TD:多くのファンが熱い声援を送ってくれて、それも大きな力になりました。ひとつ感じたのは、マックスだけを応援していたというより、レースをみんなで楽しみ、表彰式がそうでしたが、すべての選手、スタッフにエールを送っていました。そんな温かく、素晴らしい雰囲気のレースでしたし、そこでマックスが勝てたのは本当によかったと思います。
──ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)も4位入賞でした。
田辺TD:予選4番手からの4位フィニッシュ。レースペースが非常に安定して速かったです。前の3台にはさすがに追いつきませんでしたが、中団グループとの戦いでは強さを見せていました。これまでは予選で速さを見せてもレースで失速することがあっただけに、今後の戦いを占う意味でもすばらしいレースでした。
──セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)の追い上げもすごかったです。
田辺TD:昨日の予選Q1敗退後にバッテリー交換を決断し、仕様違いのパーツ交換ということでペナルティを受け、ピットレーンスタートになりました。ハードタイヤで戦う戦略だったのですが、(ブレーキングで)タイヤをロックしてダメにしてしまいました。しかし、そこからは素晴らしい追い上げで8位入賞。これだけ抜きにくいサーキットで、あれだけ多くのオーバーテイクを見せてくれたのはさすがでした。
■角田のリタイアはパワーユニットが原因。ダメージなどを調査へ
──角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)のリタイア原因はパワーユニットですか?
田辺TD:はい。角田選手には本当に申し訳なく思っています。次戦イタリアGPがすぐ目前に迫っていますが、早急に原因究明をして備えるつもりです。
──角田のパワーユニットには具体的にどんな症状が出て、どういった状態で止めたのでしょうか。パワーユニットにダメージは出ていないのですか?
田辺TD:これから詳しく調べてお伝えします。
──角田はレース序盤2周目あたりでもパワー不足を訴え、モード変更で回復したようです。それとの関係はあるのでしょうか?
田辺TD:そこも今後の調査を待ちます。
──オランダGPは圧勝という形でしたが、レース後、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は「次のモンツァ、ソチはちょっと厳しいかもしれない。ただ、その後は我々にも得意なサーキットがあるので、最後まで接戦になるだろう」と言っていました。そのあたりは同意見ですか?
田辺TD:ホーナー代表がそう言うのでしたら、そのとおりでしょう。パワーユニット側も、もちろん最善の準備を重ねてレースの週末に臨んでいますが、思いどおりにはいかないだろうと思います。
──次戦のイタリアGPはどんな展開を予想していますか?
田辺TD:なかなか予想は難しいですが、(モンツァは)超高速サーキットで4本の長いストレートを備えています。最高速が重要であると同時に、シケインへの対処も重要です。そのあたり、車体側はいかにうまくセットアップできるか、パワーユニット側は最大パワーだけでなく、エネルギーマネジメントを含めてのパフォーマンスですね。そのあたりがキーポイントだと思います。
レッドブルはあまり得意ではないとホーナー代表は言っているようですが、アルファタウリは昨年勝っています。彼らの車体がこのコースに合っているのかどうか、そこも実際に現地で確認したいと思います。
──イギリスGPに続いて2度目のスプリント予選になります。
田辺TD:そこも重要なポイントです。わずか1回のフリー走行でいかに合わせ込めるか。事前にいろいろなセットアップを想定し、迅速に対応していくつもりです。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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4/11(金) | フリー走行1回目 | 20:30〜21:30 |
フリー走行2回目 | 24:00〜25:00 | |
4/12(土) | フリー走行3回目 | 21:30〜22:30 |
予選 | 25:00〜 | |
4/13(日) | 決勝 | 24:00〜 |


1位 | ランド・ノリス | 62 |
2位 | マックス・フェルスタッペン | 61 |
3位 | オスカー・ピアストリ | 49 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 45 |
5位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 30 |
6位 | シャルル・ルクレール | 20 |
7位 | アレクサンダー・アルボン | 18 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 15 |
9位 | エステバン・オコン | 10 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 111 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 75 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 61 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 35 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 19 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 15 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 7 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |

