アメリカGPでファン−パブロ・モントーヤのドライバーズタイトルへの望みが断たれたBMWウイリアムズF1チームだが、最終戦の日本GPではぜひ力強い走りを披露したいと考えている。2000年にウイリアムズとBMWがタッグを組んで以来もっとも成功したシーズンの有終の美を飾るため、そして2004年の新たな挑戦に向け基盤を整えるためだ。
今週末の鈴鹿でモントーヤは、タイトル獲りの夢は消えたものの、雪辱を晴らしチームのコンストラクターズ選手権制覇に貢献したいと願う。
「インディではドライバーズ選手権争いに破れる結果となり本当に残念だった。しかも経過が経過だったからなおさらだ」とモントーヤ。「ぜひとも鈴鹿まで可能性を残しておきたかったが、今となっては仕方がない。次なる目標はできるだけポイントを稼いでチームのコンストラクターズ選手権優勝に一役買いたい」
「理論上では、鈴鹿サーキットはここ数戦ではもっとも難しいトラックだが、それでも僕は好きで、お気に入りのコースのひとつに入れたいほどだ。高速でスパに似ていて、コーナーが多く、僕のドライビングスタイルにはぴったり。2年前は予選決勝とも2位、去年は4位だったから、おかげで今年もそれなりの自信をもって臨める。レイアウトにいくつか改修があったらしいが、とにかくは走ってみなければ分からない」
「F1で走る以前に、日本では2度ほどCARTでレースをした。もてぎサーキットだったのだが、両レースとも優勝間際までいけて自分自身とても楽しむことができ、日本でのレースに好印象を持つようになった。2001年に初めて走るまで、鈴鹿はすばらしいコーナーのそろったすばらしいトラックだと聞かされていて本当に早く行ってみたいと思っていた。そして、期待通りだったよ!」
「日本のファンは今年もきっと盛り上がってくれるだろうね。彼らの熱心さには驚くよ。サーキットの入り口で何時間も待っていて、誰かの乗った車が通りかかると叫んだりウェイブしたり。インディでがっかりした分を取り戻すためにも鈴鹿行きを楽しみにしている」
一方のラルフ・シューマッハーもまたアメリカGPは残念な結果に終わり、21周目にウエットの路面に足をとられてスピンアウト。モントーヤ同様日本GPでの目標は、コンストラクターズタイトルの獲得となる。
「インディアナポリスがひどいレースになってしまったので、BMWウイリアムズF1チームとして全力で巻き返す」とラルフ。「ファン−パブロ・モントーヤがドライバーズ選手権争いから外れてしまったのは残念だったが、次の目標をコンストラクターズタイトルに代えて頑張るんだ。フェラーリとの3ポイント差をきっと取り戻せると、今週のヘレステストのおかげで自信も持てた。カレンダー中に特に好みのトラックというのはないが、その中で鈴鹿は上位の方だ。パドック裏のS字コーナーと超高速の130Rなど、世界のサーキットを見渡しても最もエキサイティングな二大要素といえるだろう」
「それにフォーミュラ・ニッポンに出ていたせいで、日本はまるで地元のようにも感じている。日本GPのスタートはドイツ時間で日曜の朝7時半だ。ミハエルとキミがドライバーズ選手権を争う一方で、ファンと僕はコンストラクターズ選手権を目標に闘う。きっと面白いレースになるから、F1ファンみんなに早朝のモーニングコールをかける価値がある最終戦になるよ」