過日に行われたF1の将来を考える会議で、F1チームの全ボスたちが日曜日の午前中に予選を行うというプランに対し、珍しくも一致団結して異を唱え、同プランが廃案に追い込まれたようだ。
F1の商業権を握るバーニー・エクレストンは、ファンへのサービスとして、最終予選を日曜日の午前中に行うというプランを提案していた。現行のパルクフェルメのレギュレーションが今シーズンの初めに導入されると共にウォームアップセッションが最終予選の前に移動したため、空いた時間を利用しようという寸法である。
しかし、日曜日の午前中はドライバーたちが各団体からのゲストの接待を行う貴重な時間であるため、F1各チームは、たとえ金曜日にテストのみを行うという計画案がダメになったとしても、日曜日の午前中はトラック上で作業を行わないことを強く望んできた。
あるレース関係者は金曜日、ロイター通信のインタビューに対して、「日曜日に予選が行われる可能性はないと言い切っていい。全てのチームがそう望んでいるんだ」と語った。
BMWのモータースポーツディレクター、マリオ・タイセンは、ファンは日曜日にレースを楽しめるのだから、日曜日にいま以上のことを行う必要はないと述べている。
「仮に日曜日の午前中に予選を行うとしたら、土曜日の面白さが減るだろう。土曜日にもいっぱいのお客さんが入る方がいいと思うのだが」
エクレストンが提案していたプランは、金曜日にテストのみを行って、予選は土曜日の午後と日曜日の午前中に移動し、続けて数時間後に決勝を行うというものだが、以前から、今回のロンドンでの会議で同案が否決されるものと見られてきた。金曜日を1日テストに充てるという案は、コスト削減の狙いからレースの合間に行われるテスト量全体を制限するという考えから出たものだった。
別のF1関係者は、ロイター通信に対して、「タイムテーブルについては現在話し合いの真っ最中だ。しかし、結局は現行のものとそれほど変わらないものになると思う」と述べている。