F速

  • 会員登録
  • ログイン

F1技術解説オーストリアGP:アップデートの手を休めないレッドブル。5戦で3つ目のフロントウイング投入

2021年7月16日

 2021年F1第7戦フランスGP、第8戦シュタイアーマルクGP、第9戦オーストリアGPの3連戦で各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察、印象に残った点について解説する。今回は、オーストリアにレッドブルが持ち込んだ新しいデフレクター、フロントウイングを取り上げる。


────────────────────────────────


 レッドブルのマシンパッケージが今季最強であることは、誰の目にも明らかだ。にもかかわらず彼らはRB16Bへの改良を止める気はないようだ。レッドブルリンク2連戦の初戦シュタイアーマルクGPで新たなディフューザーを投入した翌週のオーストリアGPには、車体両脇に大幅な変更が加えられた。

レッドブルRB16Bデフレクター比較
レッドブルRB16Bデフレクター比較

 このブラインドカーテン状のデフレクターは、前方から車体両脇に沿って流れてきた気流を外側に逃す役目を果たす空力パーツだ。


 今回の改良では、下方にあるデフレクターが延長された(黄色矢印参照)。そしてこれまで2枚だったのが、3枚構成になっている(赤矢印参照)。さらに後方の3枚目のデフレクターもやや長くなった(青矢印参照)。

■フェルスタッペンが称賛した改良ウイング

 オーストリアGPでは、マックス・フェルスタッペン車のフロントウイングにもアップデートが施された。第5戦モナコGPからの5戦で3回目という、信じられないほどの頻度だ。それが功を奏したか、フェルスタッペンのポールタイムはさらに短縮され、レース中に担当エンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼが「マシンバランスはどうだ」と聞いてきた際には「この新しいウイングはすごくいい」と、改良ウイングの良さを称賛していた。

レッドブルRB16Bフロントウイング比較
レッドブルRB16Bフロントウイング比較

 チームメイトのセルジオ・ペレスは、フロントウイングは旧型のままだったが、前戦にフェルスタッペン車に投入された新型ディフューザーは装着されていた。


 いずれにしてもシーズン中の開発スピードにおいても、メルセデスが遅れを取っていることは明らかだ。トト・ウォルフ代表は今週末イギリスGPでのアップデートが、今季最後のものだと言明している。今後のW12の改良は、CFDだけを使用した小規模なものになるということだ。風洞による開発は、すでに100%来季型マシンに向けられている。



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(翻訳・まとめ 柴田久仁夫)


レース

9/5(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
9/6(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
9/7(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※イタリアGP終了時点
1位オスカー・ピアストリ324
2位ランド・ノリス293
3位マックス・フェルスタッペン230
4位ジョージ・ラッセル194
5位シャルル・ルクレール163
6位ルイス・ハミルトン117
7位アレクサンダー・アルボン70
8位アンドレア・キミ・アントネッリ66
9位アイザック・ハジャー38
10位ニコ・ヒュルケンベルグ37

チームランキング

※イタリアGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム617
2位スクーデリア・フェラーリHP280
3位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム260
4位オラクル・レッドブル・レーシング239
5位ウイリアムズ・レーシング86
6位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム62
7位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム61
8位ステークF1チーム・キック・ザウバー55
9位マネーグラム・ハースF1チーム44
10位BWTアルピーヌF1チーム20

レースカレンダー

2025年F1カレンダー
第16戦イタリアGP 9/7
第17戦アゼルバイジャンGP 9/21
第18戦シンガポールGP 10/5
第19戦アメリカGP 10/19
第20戦メキシコシティGP 10/26
  • 最新刊
  • F速

    F速 2025年10月号 Vol.4 後半戦展望号