ホンダF1田辺TD初日会見:4台とも順調な1日。新PUには「信頼性向上に寄与するものが少し入っている」
2021年6月19日
2021年F1第7戦フランスGP初日フリー走行は、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がフリー走行2回目でトップタイムを出す一方で、フリー走行1回目ではメルセデスが1-2を独占した。やはりパーマネントサーキットでは彼らも本来の強さを発揮するということか。ホンダF1田辺豊治テクニカルディレクターもそこは十分予想していたようで、「チャンピオンチームですし、シーズンが終わるまでどうなるかわからない」という認識だ。
さらにフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が4番手に入り、トップから12番手のセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)までがほぼ1秒差という状況には、「もはやトップグループと中団グループという分け方の意味がなくなっている」と、昨年までとは違う接近戦を覚悟しているようだった。
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──フランスGP初日の総括からお願いします。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):パーマネントサーキットを走るのは5月のバルセロナ(スペインGP)以来でしたが、当初の予想より涼しめでした。とはいえ、外気温、路面温度ともに高いレベルだったことに変わりはありません。
一方でコーナーによってはポール・リカール・サーキット名物の強い風が吹くことがあり、急に挙動を乱してスピンしたり、コースオフするクルマが何台もありました。そんななかでレッドブルとアルファタウリの4台は大きなトラブルもなく、2回のセッションを終了できました。
──新しいパワーユニットは、初日から投入したのでしょうか?
田辺TD:はい。予定どおり角田(裕毅)選手を除く3台に2基目のパワーユニットを投入しました。新しいパワーユニットということで、基本的な動作確認、データチェックをして、こちらも問題ありませんでした。2基目は角田選手がすでに使っていることもあり、そこはスムーズでした。
一方で週末のコンディションに合わせたセッティング作業としては、車体側、パワーユニット側ともに、まだまだやることはたくさんあります。非常に接戦ですし、もはやトップグループと中団グループという分け方の意味がなくなっているほどです。ですので、予選とレースに向けて車体、パワーユニットの最適化はいっそう重要になると思います。
──2基目については性能向上に関わるアップデートは厳しく規制されていますが、レギュレーションとは関係ない部分での変更はあったのでしょうか。それとも1基目とまったく同じものですか?
田辺TD:技術規約で変更が許されているのは、信頼性とコスト由来に限られています。それでFIAからOKをもらうには、トラブルが出た場合はどのサーキットで、あるいはどのテストベンチで、いつどんなふうに壊れたという詳細なデータが求められます。FIAが性能向上とは関係ないと判断したら、その内容を全メーカーに開示します。そこでクレームが出なかったら初めて(アップデートが)適用されます。
ということで、今回のパワーユニットに関してはそれらの審査を経て、信頼性向上に寄与するものが少し入っています。かつてはスペック1、スペック2、スペック3など、シーズン中にも絶え間ないアップデートを投入していた時代もありましたが、今はそれもできません。基本的には何も変えず、しかも3基のみで1年間戦うという難しさが今のF1にはあります。
■「あらゆる分野で強さを発揮してきた」メルセデスを警戒
──エキゾーストも新しいものに変えていますが、こちらもアップデートは許されないのですか?
田辺TD:許されていません。同一仕様のものを年間8セット使うことができるということです。
──エンジン音がいつもと違うように感じたので、変更したのかと思いました。
田辺TD:南仏では響きが違うんじゃないですか(笑)。
──まだ初日が終わったばかりですが、メルセデスはフリー走行1回目で1-2の速さを見せました。パーマネントサーキットに戻ったことで、やはり今までのような強さを取り戻しつつあるようだと感じていますか?
田辺TD:まだなんとも言い難いですが、市街地コースとは明らかに違う状況を過ごしたと感じています。当然ですが、メルセデスというチャンピオンチームですし、「必ず前進する」と彼ら自身も言っています。シーズンが終わるまでどうなるかわからないですね。
──メルセデスがパーマネントサーキットで速いというのは、何が関係していると考えますか? 車体なのか、パワーユニットなのか。
田辺TD:全部だと思います。なぜ全部なのかといえば、彼らのこれまでの歴史ですね。それを見れば、あらゆる分野で強さを発揮してきたことがよくわかります。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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11/30(日) | スプリント | 結果 / レポート |
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12/1(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 429 |
2位 | ランド・ノリス | 349 |
3位 | シャルル・ルクレール | 341 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 291 |
5位 | カルロス・サインツ | 272 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 235 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 211 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 68 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 640 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 619 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 581 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 446 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 92 |
6位 | BWTアルピーヌF1チーム | 59 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 54 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 4 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |