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レッドブル・ホンダ密着:チームとして戦い、ペレスの優勝を喜んだフェルスタッペン。ピレリの見解には納得できず

2021年6月8日

 レッドブル・ホンダとメルセデス──2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPで失ったモノが大きかったのは、どちらのチームだったのか。それはレース後に、紙媒体メディアへの取材対応を行うためにミックスゾーンに現れた両者の表情に現れていた。


 この紙媒体用のミックスゾーンには、レースの上位3人以外のすべてのドライバーが訪れることになっている。つまり、表彰台を獲得したドライバーは来る必要がない。チャンピオンのルイス・ハミルトン(メルセデス)が2020年にここを訪れたのは、開幕戦オーストリアGPと第8戦イタリアGPだけ。それが今年は6戦目にして、前戦モナコGPと今回のアゼルバイジャンGPと、すでに2回に達している。しかも、今回の15位は自らのミスだったから、ミックスゾーンに現れたハミルトンの表情は暗かった。


「完全に理解できていないんだけど、僕が間違ってボタンを押してしまって、フロントブレーキしか効かないような設定になってしまったんだ。ブレーキの温度を保つためのボタンがあって、グリッドに着いたとき、誤ってそのスイッチを押してしまった。そして、僕はそのまま走ってしまった……」

ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP ターン1で止まり切れなかったルイス・ハミルトン(メルセデス)


 ハミルトンだけではない。この日、メルセデスはチームメイトのバルテリ・ボッタスも12位に終わり、ミックスゾーンに現れた。


「何がどうなっているのか、さっぱりわからない。あるセッションで遅いことは今までも経験しているけど、今回のように週末を通して、ずっとチームメートからコンマ7、8秒遅かったのは記憶にない」


 このメルセデス勢ふたりに対して、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)には、まだ余裕が感じられた。それはリタイアが自分のミスでもなく、リタイアするまでのペースも優勝するに相応しい速さがあったからだ。しかも、それは今回フェルスタッペンだけでなく、チームメイトのセルジオ・ペレスも同じように速かった。今までできなかったチームとしてメルセデスと戦うことができるという手応えをつかんだことも、優勝は逃したもののフェルスタッペンに余裕が感じられた要因だった。


「僕にとっては勝てなくて悔しいけど、チェコ(ペレス)が表彰台のトップにいるのを見ることができたのは、とてもうれしい。今日の彼は、チームが求めていたことをすべてやっていた。素晴らしいスタートを切り、僕とともにふたりでピットでルイス(ハミルトン)の前に出た。彼はレースの大半で見事にルイスからの攻撃に耐え抜いた。彼はいい奴で、いいチームメイトでもあるから、僕が勝てなかったとしても彼が勝って、表彰台の中央で笑顔の彼を見られたのはいいことだ」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP タイヤ交換後、ハードタイヤで快走していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)


 そのフェルスタッペンがミックスゾーンでのインタビューで唯一、怒りを露わにしたのは、タイヤがパンクした原因について尋ねられたときだ。


「ピレリは『デブリ(破片)を拾ったからだ』と言っているが、僕は前の周も、そのまた前の周も、まったく同じラインを走っている。デブリはなかったし、デブリを拾うわけもない」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP 左リヤタイヤのパンクによりリタイアしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)のマシン


 トラブルに見舞われていなければ、「2016年以来の1-2フィニッシュだった」(クリスチャン・ホーナー代表)レッドブル・ホンダ。1位の25点はペレスが受け継いだが、2位の18点を失っただけでなく、フェルスタッペンが44周目に記録したファステストラップによる1点も手放してしまった。しかし、メルセデスをしのぐ速さを手に入れることができた。


 逆にメルセデスは、2位の18点を失っただけでなく、スペインGPまで披露してきた速さを失ってしまった。ポイントは次のレースで取り返すことができても、速さは簡単に取り戻すことはできない。今回のアゼルバイジャンGPで失うモノが大きかったのは、レッドブル・ホンダではなく、メルセデスだったと言っていいだろう。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)



(Masahiro Owari)


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