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【F1第2戦無線レビュー(2)】「コーナリング中にクラッチが滑る!」上位走行中のノリスにまさかのトラブル
2021年4月24日
ウエットコンディションでスタートを迎えたF1第2戦エミリア・ロマーニャGPの決勝レース。中盤にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)の接触により、レースは赤旗中断となった。スタート前からアクシデントが相次ぎ、波乱の展開となったエミリア・ロマーニャGPを無線とともに振り返る。
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大荒れの展開となった第2戦エミリア・ロマーニャGP。レース中も小雨が降り続き、それでも走行ラインを中心に路面は少しずつ乾いていった。このコンディションでは、いかにマシンを乗りこなせているかで、ペースに大きく差が出る。その意味で、今季から新チームに移籍したドライバーは不利と言えた。
15周目には、カルロス・サインツ(フェラーリ)がコースオフ。後続との差が大きく順位はキープできたものの、激しく自分を責めた。
サインツ:ああ、何度ミスをすればいいんだ。どうしたらいい?
フェラーリ:落ち着け
同じく移籍組のダニエル・リカルド(マクラーレン)はこの時点で5番手につけていたが、あっという間にチームメイトに追いつかれた。
ランド・ノリス:すごくいいペースなんだけど。クリーンエアで走りたいなあ
ノリスの無線に、チームはすぐに反応した。
マクラーレン:ダニエル、ランドと順位を入れ替えてくれ。クリアエアで走りたがっている
リカルドにしてみれば屈辱の順位交代だったが、「僕には十分に速いペースがなかった」と、レース後語っている。
一方ランス・ストロール(アストンマーティン)は違う理由でペースが伸びなかった。
ストロール:何にも前が見えない! バイザーが曇りまくってる!
15周目前後には、ドライタイヤに交換できるほどラップタイムは改善していた。しかし最初にスリックを履いて、みんなの実験台になるようなマネはしたくない。
マックス・フェルスタッペン:スリックを履いたヤツのペースを、しっかりチェックしてくれ
レッドブル・ホンダ:わかった。でもまだ誰も履いてないよ
マクラーレン:ランド、最初にドライを履きたくない。できるだけインターで走り続けよう
20周目のセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)を皮切りに、徐々にドライタイヤを履くドライバーが出てきた。
(26周目)メルセデス:バルテリ、まだドライでインター以上に速く走ってるクルマはないね
それでもフェルスタッペンは27周目に、ルイス・ハミルトン(メルセデス)の先手を打ってドライタイヤに交換し、首位キープに成功する。必死に追うハミルトン。しかし31周目、トサの出口でラインを変えてジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)を抜こうとし、コースオフを喫してしまった。
メルセデス(→ボッタス):ルイスがターン7でグラベルにハマった
ハミルトン:みんな、本当にすまない
ところがその直後、ボッタスとラッセルの大クラッシュが起き、ハミルトンは命拾いする。
ラッセル:マジで、何やってるんだ、あいつは!
ボッタス:何てこった……
メルセデス:大丈夫か
ラッセルがまだコクピット内にいるボッタスに近づき、罵倒の言葉を投げたのは、この直後だったのだろう。レース後、興奮状態の治まったラッセルは、メルセデスとボッタスに対して謝罪している。
28分間の赤旗中断後、9番手から再スタートしたハミルトンは先行車を次々に抜いていく。
メルセデス:きみが今、コース上最速だ
38周目には4番手を走っていたセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)が単独スピンを喫し、14番手に後退してしまう。
ペレス:ダメージはない
レッドブル・ホンダ:まだ24周ある。ポイントは獲れるぞ
気落ちした声のペレスを、エンジニアが必死に励ます。10番手だった角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)も、再スタート直後にスピン。必死の走りでペースを上げるものの、何度もターン9ではみ出していた。たまらずチームから注意が飛ぶ。
アルファタウリ:ユウキ、ターン9の境界を必ず守ってくれ。きっとだぞ
しかしその後もトラックリミットを何度も越えてしまい、55周目には5秒加算ペナルティ科されてしまう。
その間にもハミルトンは次々にオーバーテイクを繰り返し、50周目にはサインツをかわして3番手まで順位を回復した。
メルセデス:2番手のノリスはソフトだ。ペースは必ず落ちてくる
追われる立場のノリスに、マクラーレンは57周目に「1秒1」58周目には「0秒8」と、ハミルトンとのギャップだけを伝える。直後にノリスから、悲鳴に近い声が飛び込んできた。
ノリス:コーナリング中にクラッチが滑る! 全然トラクションが伝わらないよ
マクラーレン:ランド、きみが左のパドルを押してるんだ。
膝を保護するニーパッドが、クラッチパドルに触れることが原因だった。終盤60周目、ハミルトンはあっさりノリスを抜き去って行った。
ノリス:彼は速すぎる
メルセデス:ルイス、あと3周だ。最速ラップを狙おう
その声に応えたハミルトンは、最速ラップの1ポイントを手中にし、望外の2位でチェッカーを受けた。
メルセデス:素晴らしいリカバリーだった、凄いバトルで2位まで戻ってきたね
トト・ウォルフ代表:よくやった。選手権をリードしてるぞ
ハミルトン:本当にすまなかった。人生は学びだ。ここからまた戦っていく
(Kunio Shibata)
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11/22(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
11/23(日) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
11/24(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 403 |
2位 | ランド・ノリス | 340 |
3位 | シャルル・ルクレール | 319 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 268 |
5位 | カルロス・サインツ | 259 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 217 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 208 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 63 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 35 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 608 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 584 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 555 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 425 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 50 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 49 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |