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「レースでは積極的にスイッチを操作して戦った」PUの理解を深めた角田の努力が成果に/ホンダF1本橋CEインタビュー
2021年4月1日
2021年F1開幕戦バーレーンGPのアルファタウリ・ホンダは、予選ではピエール・ガスリーが5番グリッドを獲得。ルーキー角田裕毅はQ2でミディアムタイヤを使いこなせず13番手に終わったものの、Q1ではルイス・ハミルトン(メルセデス)らを抑えて総合2番手につける速さを見せた。
決勝レースでのガスリーは序盤の接触事故で最下位に沈み、最終的にリタイアでレースを終えた。一方の角田は果敢なオーバーテイクを繰り返し、9位入賞を果たした。
この結果についてホンダの本橋正充チーフエンジニアは、「マシンの持つ本来のパフォーマンスを発揮できた週末だった」と総括した。そして角田に対しては、「僕らもびっくりするくらい、パワーユニットをしっかり使ってくれた印象です」と、手放しで称賛していた。
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──開幕戦を終えて、アルファタウリ・ホンダの戦闘力は昨年に比べて底上げされていると感じましたか。
本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):中団グループの戦いは、今年も非常に接戦になると思います。ただそのなかでも、開幕戦では予選、レース両方とも、ある程度のパフォーマンスを発揮できている。それを見ると、昨年よりはいいかなと感じています。
──予選一発の速さを見ると、中団勢のなかでもかなり上に位置しているのではないかという印象ですが。
本橋CE:テストを終えた後のデータ解析は車体側も進んだようで、セットアップも決まっていましたね。このマシンパッケージの持つ本来のパフォーマンスを、この週末は発揮できたのではないかと思います。
──予選直前のフリー走行3回目(FP3)で、角田選手とエンジニアの間で「ちょっとパワーが出ていない」というやりとりがありました。実際にパワーユニット(PU)側に何か問題が出ていたのですか?
本橋CE:FP3では予選に向けて最大限のパワーを発揮するべく、セットアップ作業を進めていました。そのチューニングを進める過程で、何かあったのかもしれません。
──角田選手のパワーユニットの使い方に関して、テストからレース本番にかけて、さらに進歩を感じたところはありましたか。
本橋CE:年明けのプライベートテストからすでに、F1特有の回生エネルギーの使い方とか、どのスイッチをいじったらどう変化するかとか、かなり集中して練習していました。その成果が出たというか、レース本番でもオーバーテイクの際に積極的にスイッチをいじって戦っていました。今までやってきた努力をしっかり活かしていましたね。
──デビュー戦だっただけに、表には出ないミスというか、改善点もありましたか。
本橋CE:そうですね。細かいところを挙げていけば、いくつかあります。最終的なチューニングとか、そこは彼の方からもっと遠慮なく言ってもらえれば、我々ももう少し細かいところまでセッティングできる。ただ全般的には僕らもびっくりするくらい、回生エネルギーのコントロールとかをきちんとやってくれていました。最初のレースから、パワーユニットをしっかり使ってくれた印象です。
■「リラックスして自分の役割をこなしていた」角田に緊張や焦りは見えず
──予選Q2でタイムが伸びなかったのは、本人はタイヤグリップがなかったと言っていました。PUとの関連で本来の性能を発揮できずにタイムが伸びなかったとか、そういうことはなかったですか?
本橋CE:それはまったく関係なかったです。コンパウンドを替えた直後のことだったので、タイヤ関連と考えています。
──レースではスタート直後に順位を落としたことを、非常に悔しがっていました。中継映像でもしっかり映っていないのですが、主に位置取りの問題だったのでしょうか。
本橋CE:中古ミディアムタイヤだったうえに、スタートもやり直しになった。それでホイールスピンは多めでしたね。そこは今後の課題のひとつですね。まあ先輩ドライバーたちですら、難しいところですが。
──これまでのテストでは非常に落ち着いて周回をこなしていたとのことです。今回はグランプリ本番で、本橋さんが身近で見ていて、さすがに緊張しているなと思いましたか。
本橋CE:実を言うと、テストの時からずっと変わっていないですね。緊張したり、焦ったりせず、リラックスして自分の役割をこなしている感じでした。
──レース序盤に15番手まで下がって、そこから入賞圏内まで上がってくることは、チーム、そして本橋さんも予想できましたか。
本橋CE:そこは予想できていました。FIA-F2時代から、タイヤマネージメントの巧さには定評がありました。ですのでチームの戦略にきっちり従って、タイヤマネージメントやペース配分を行っていました。その結果、ポイントまで届いたと思っています。
──一方でガスリーは、今日は残念な結果に終わりました。グリッド順位やレース中の周回ペース、特に最終スティントのハードタイヤでの安定した速さなどを見るにつけ、事故に遭わずに走っていたらどの辺りまで行けたと思いますか。
本橋CE:レースなので(予想は)難しいですけどね。ただ5番手を走っていたし、あれだけの速さを持ったドライバー、クルマでしたから、期待はできたはずです。もちろん後方で単独で走っている時ほど、安定したペースは続かない。それでも予選順位前後のフィニッシュは予想していましたし、実際にいけたと思います。
──マクラーレンと互角に戦うイメージですね。
本橋CE:まあ、そうですね。今日のペースを見ると、それぐらいで戦えるかと。マクラーレンも速いですけどね。今後も些細な部分を見逃さず、しっかりやっていくしかないですね。
(取材・まとめ 柴田久仁夫)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 403 |
2位 | ランド・ノリス | 340 |
3位 | シャルル・ルクレール | 319 |
4位 | オスカー・ピアストリ | 268 |
5位 | カルロス・サインツ | 259 |
6位 | ジョージ・ラッセル | 217 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 208 |
8位 | セルジオ・ペレス | 152 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 63 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 35 |
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 608 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 584 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 555 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 425 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 86 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 50 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 49 |
8位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 46 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 17 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第19戦 | アメリカGP | 10/20 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/27 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/3 |
第22戦 | ラスベガスGP | 11/23 |
第23戦 | カタールGP | 12/1 |