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英国人ジャーナリストによるF1ルーキー紹介(3)ニキータ・マゼピン:単なるペイドライバーではないが自己改革が必要
2021年2月10日
2021年F1には3人のルーキードライバーがデビューする。角田裕毅、ミック・シューマッハー、ニキータ・マゼピンはどのようなドライバーでありどのような若者なのか、F1に加えてF2選手権の取材実績があり、彼らの走りをつぶさに見てきた英国人ジャーナリスト、クリス・メッドランド氏が紹介する。第3回はハースF1と契約したニキータ・マゼピンだ。
ロシア出身、1999年3月2日生まれ、今年22歳になるマゼピンは、2014年にシングルシーターレースにデビューし、2018年にはGP3シリーズでランキング2位を獲得した。2019年にFIA-F2にステップアップし、ランキング18位。すでにフォース・インディアでF1テストを経験済みのマゼピンは、2019年、F1バルセロナテストでメルセデスのマシンに乗り、セッションのトップタイムをマークした。
2020年にはF2で2勝を挙げて最終戦までタイトルの可能性を残したが、ランキング5位という結果だった。父親はロシアのウラルケム/ウラルカリ社の主要株主であるドミトリー・マゼピンで、富豪の父がニキータのレース活動を経済的に支えている。
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ニキータ・マゼピンは、2021年にF1にデビューする他のルーキーふたりほどは人々の関心を集める存在ではなかった。ところが昨年末の出来事によって状況が一変し、彼は悪い意味で注目の的になってしまった。
マゼピンについて語る上で、その時の行動を無視するわけにはいかない。昨年12月、彼は車の後部座席で自分が少女の体を触っている様子を映した動画をソーシャルメディアにアップした。少女は最初はマゼピンを弁護していたが、後になってから、不愉快だったとほのめかしている。だがこの一件でマゼピンは実質的に何の罰も受けなかった。
その理由は、彼がハースに巨額の資金を持ち込んでいるからだ。その資金によってハースはF1で活動していくことができるのである。そういう面から見て、マゼピンがF1シートを確保できた理由はひとつだと判断されるかもしれないが、彼がただ金を運んでくるだけのドライバーかというと、それは違う。
マゼピンが財政的な後ろ盾によってステップアップしてきたことは事実だ。しかしトップカテゴリーで戦うには多額の資金が必要であり、どのドライバーもある程度の支援を受けなければF1までたどり着くことはできない。
2020年にマゼピンは、上位争いをする力を持ったドライバーであることを証明した。フィーチャーレースで2勝を挙げ、チャンピオンの可能性を残して最終戦を迎え、ドライバーズランキング5位を獲得した。シーズンのなかで受けたペナルティがなければ、もっと上位をつかめたかもしれない。
バルセロナのフィーチャーレースでは、事前に指示されていたとおりのやり方でコースに復帰しなかったために3位からポイント圏外へと降格された。ベルギーのフィーチャーレースでは角田とのバトルのなかで彼をコース外に押し出したことで、ペナルティを科され、勝利を失った。
バーレーンでしたことは、それよりもさらに危険な行為だった。マゼピンはバトルのなかで防御する際に後続のドライバーをコース外まで押し出す行為を繰り返し、ペナルティをふたつ科された。それによってはフィーチャーレースで3位から9位へと降格された。
この3つの出来事によって、マゼピンは35点を失うとともに、そのポイントをライバルに手渡してしまった。それがなければ最終ランキングは全く違った結果になっていただろう。
マゼピンが自身の問題に取り組み、F1でこのようなアクシデントを起こさないようにする必要があるのは明らかだ。一方で彼には、ドライバーとして優れた面もある。2020年のフィーチャーレースで毎回のように表彰台や優勝を争う位置にいたのは、速さがあるからだ。
F2でのライバルたちは、1周のペースに関しては、マゼピンはシューマッハーより優れており、角田には届かないまでも大きな差はないという評価を下している。そしてマゼピンが勝利への強い意欲を持ったドライバーであることも間違いない。
ハードに戦うなかで一線を越えてしまい危険な走りをする傾向があるところが、マゼピンの弱点であり、改善すべきところだ。だがその熱意自体は大きな武器になる。規則書をじっくり読んで理解し、何が許されないのかを把握し、定められていることに従って戦うことを心がければいい。それをうまくやれさえすれば、マゼピンはライバルたちから強敵とみなされる存在になるだろう。だが、誤った行動をとれば墓穴を掘ることになる。
ハースのチームメイトであるシューマッハーは、優れた労働倫理の持ち主であり、ペナルティ対象になるような行為をすることなく戦うドライバーだ。マゼピンは今年、シューマッハーに予選では勝つことができるかもしれないが、決勝で上回るには、チームメイトのそういった長所を見習う必要がある。
今のマゼピンは悪い意味で注目されている。しかしコース外で過ちを犯さず、グランプリに気持ちを集中することができれば、いい意味での注目を集めることができるだろう。
(Chris Medland / autosport web)
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4/18(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
4/19(土) | フリー走行3回目 | 22:30〜23:30 |
予選 | 26:00〜 | |
4/20(日) | 決勝 | 26:00〜 |


1位 | ランド・ノリス | 77 |
2位 | オスカー・ピアストリ | 74 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 69 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 63 |
5位 | シャルル・ルクレール | 32 |
6位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 30 |
7位 | ルイス・ハミルトン | 25 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 18 |
9位 | エステバン・オコン | 14 |
10位 | ランス・ストロール | 10 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 151 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 93 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 71 |
4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 57 |
5位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 20 |
6位 | ウイリアムズ・レーシング | 19 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 10 |
8位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 7 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 6 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |

