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アルファタウリ・ホンダF1コラム:クビアトに不本意なペナルティ。明暗分かれたふたりのレース

2020年12月3日

 2020年F1第15戦バーレーンGP、ピエール・ガスリーとダニール・クビアトのふたりがそろって予選Q3に進出。決勝に向けて好調なペースを発揮した。


 さて今回も、ダニール・クビアトとピエール・ガスリーのふたり、そしてチームのパフォーマンスを10点満点で私的に採点していこう。バーレーンGPでの評価は、以下の通りだ。


【ドライバー】
ピエール・ガスリー 予選8番手/決勝6位 → 7/10点満点
ダニール・クビアト 予選10番手/決勝11位 → 7/10点満点


【チーム】
スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ 7/10点満点


 予選ではガスリー8番手、クビアト10番手と、2020年シーズン2度目のダブルQ3進出を果たした。しかし、ふたりとも「もっと上に行けたはず」と、達成感よりも悔しさが勝った予選となった。特にQ2までコンスタントに6番手前後の速さを見せていたガスリーは、ダニエル・リカルド(ルノー)に0.031秒及ばず、6番手を逃しているだけに、悔しさはひとしおだっただろう。


 そしてレースでのふたりは、明暗がはっきりと分かれた。


 1周目のロマン・グロージャン(ハース)の大事故による赤旗中断中に、ガスリーはスタートタイヤのミディアムからハードに交換。実質的に、1ストップで走り切る戦略に賭けた。タイヤへの負荷が高く、2ストップが定石のコースなだけに、本人も認めるように「リスキーな戦略だし、ほとんどギャンブル」だった。


 序盤には10番手まで順位を下げるが、先行車のピットインで22周目には3番手まで順位を上げる。再びハードタイヤに履き替えて9番手まで後退したものの、終盤には5番手まではい上がった。しかし2ストップ作戦でフレッシュタイヤを履くライバルたちとのペース差は明らかで、44周目にはランド・ノリス(マクラーレン)、51周目にはカルロス・サインツJr.(マクラーレン)になすすべもなくかわされて7番手に。背後のリカルドに抜かれるのも、時間の問題だった。


 ところがセルジオ・ペレス(レーシングポイント)が、3位表彰台を目前にリタイア。セーフティカーに救われる形で、6位チェッカーを受けた。幸運に恵まれたのは確かだが、それまでの走りがあってこそだった。


 クビアトは1周目にグロージャンに接触されたこともあって、15番手から再スタート。ガスリーとは対照的に、あえてライフの短いソフトで一気に順位を上げる戦略を選択した。それが功を奏し、一気に12番手にジャンプアップ。しかしターン8でランス・ストロール(レーシングポイント)のインを突いた際に、2台は接触。ストロールが横転した事故の原因を作ったとして、10秒ペナルティを科されてしまう。


 確かにストロールが先行していたが、インをかなり空けた走行ラインから、いきなりターンインしたように見える。クビアトは早いタイミングでイン側をキープおり、被さってきたストロールを避けようと縁石の内側まで逃げたが、接触は避けられなかった。


 次のピットインで、クビアトは17番手まで後退。粘り強く順位を上げていったが、入賞にはあと一歩届かなかった。レースペースは悪くなく、ソフト→ハード→ハードの戦略もしっかり機能した。ペナルティがなければ、ロシアGP以来のダブル入賞も十分可能だった。


 結果は残念だったが、今季のアルファタウリ・ホンダは的確な戦略、手堅いレース運営が際立つ。車体開発の底上げだけでなく、レースチームのレベルアップも進んでいる印象だ。

2020年F1第15戦バーレーンGP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第15戦バーレーンGP ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)



(Kunio Shibata)


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